スマホ一台で番組を持てる! 音声配信のススメ vol.107

外出自粛期間に始めた、新しいことのひとつ。音声配信に最近ハマっています。音声配信といえば、以前からサンフランシスコ在住の友人と『The Potluck Cast』というポッドキャストを不定期で配信しているのですが、ポッドキャストはある程度の尺が必要だったり、録音後に音声の編集が必要だったりして、配信までのハードルがちょっと高いのが難点なのです……。

一方、ここ最近は「voicy」や「Spoon」「stand.fm」「REC.」「himalaya」などといった、音声コンテンツを録音、配信することができるプラットフォームが増えていて、ポッドキャストに比べてより気軽に音声配信を始められるようになりました。その中でも私は今のところ、stand.fmを使っています。

スマホ一台で番組を持てる! 音声配信のスの画像_1


録音はstand.fmのアプリをスマホにインストールし、録音ボタンを押すだけで始めることができます。BGMもいくつか用意されていて、好みのものを選べば音声と音楽を自動で編集してくれるので、配信側に求められるのは、喋ること、本当にそれだけ。一言二言ツイートするくらいの感覚で配信できちゃいます。

スマホ一台で番組を持てる! 音声配信のスの画像_2


とはいえ、何かを始めると機材に気持ちが向いてしまう私は、「これも良い機会だ!」と買い揃えたマイク等々をiPadに繋ぎ、全く気軽ではない方法で録音していたりするのですが……(笑)。

スマホ一台で番組を持てる! 音声配信のスの画像_3


私がstand.fmを選んだ理由のひとつは、レター機能。聞き手から匿名で質問などを募集することができる仕組みなのですが、私はそもそもあまり喋りが得意ではないこともあって、これがないと確実に喋るネタを見つけられずに、続けることができなかったはず。録音して配信するほか、ライブ配信もできるし、友人と一緒に収録をする機能もあります。

stand.fmで配信されている番組は、1回あたり数分から長くて15分くらいまでの短いものが中心。「Twitter」や「Instagram」は視覚を、「YouTube」のような映像コンテンツは視覚と聴覚を使うので、何かをやりながら、みたいなことって難しいと思うのですが、音声コンテンツはBGM感覚で“ながら”で、気軽に楽しめるのが◎。

昨今はSNSでの誹謗中傷が社会問題化していますが、短い文章でのコミュニケーションってどうしても細かなニュアンスが伝わりづらいもの。ちょっとした意見や感想のつもりが、誰かを傷つけてしまったり、傷ついたり……。もちろん音声コンテンツが全てを解決してくれるわけではないのですが、声色や話すスピード、リズムなど、人の話し声って分解していくといろいろな情報を含んでいるので、SNSとは違い「そこに確実に人がいる」良い意味での生々しさがあって、より優しい気持ちで向き合えるような気がするんです。そんなところも、私が「音声配信、いいなあ」と思っている大きなポイント。

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そもそもは、外出自粛時期に入ったばかりの頃、こんなタイミングだからこそ、何か新しいことにチャレンジしようと“ひとり喋りの修行”を兼ねて始めたstand.fmでの音声配信も、まもなく90回。「nagikoの質問に淡々と答えるチャンネル」、ほぼ毎日更新しているのでよかったら聞いてみてください。

市川 渚プロフィール画像
市川 渚

ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。クリエイティブ・コンサルタントとして国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。
また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も併せ持つ。強い服と少し先の未来を垣間見られるデジタルプロダクトが好き。

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