21_21 DESIGN SIGHTでは2018年2月23日(金)より「写真都市展 −ウィリアム・クラインと22世紀を生きる写真家たち−」を開催中。ウィリアム・クラインの都市ヴィジョンとともに、斬新な眼差しで21世紀の都市と人間を見つめる日本やアジアの写真家たちを紹介する。
21_21 DESIGN SIGHTでは2018年2月23日(金)より「写真都市展 −ウィリアム・クラインと22世紀を生きる写真家たち−」を開催中。20世紀を代表する写真家、ウィリアム・クラインの写真を起点に、斬新な眼差しで21世紀の都市と人間を見つめる日本やアジアの写真家たちを紹介している。
2018年で90歳となるウィリアム・クラインはニューヨーク出身。1954年に写真の世界へ足を踏み入れ、’56年に発表した写真集『ニューヨーク』で衝撃的なデビューを果たした。この作品が高い評価を受けたことから、彼は『ローマ』『モスクワ』『東京』と、世界の大都市をテーマにした写真集を立て続けに発表。広角レンズや高感度フィルム、大胆なフレーミング、偶然生まれた効果などを駆使した彼の挑発的とも言える作品は、写真表現の可能性を大きく広げていく。その後、彼の表現は映画、絵画、デザイン、ファッションといったジャンルにも広がり、現代の視覚文化そのものに多大な影響を与えることに。近年も世界中で展覧会が開催されており、2005年にはポンピドゥー・センターで大規模な回顧展が開催されたほか、2012年~2013年には同じく都市を舞台として写真を撮り続けてきた森山大道との二人展「William Klein + Daido Moriyama」がテート・モダンで開催。大きな評判を呼んだ。
写真評論家で美術史家の伊藤俊治が展覧会ディレクターを務める本展の第一部では、そんなクラインの写真と映画、グラフィック、コンタクトプリント、写真集、巨大写真などの多種多彩なイメージ、彼が使用するカメラを一堂に集めて展示。また、クラインが捉えたニューヨーク、ローマ、モスクワ、東京、パリの各都市のイメージを映像作家のTAKCOMがギャラリー1の空間全体を使ってマルチ・プロジェクションを実施する試みも。そして第二部では「22世紀を生きる写真家たち」と題し、安田佐智種、多和田有希、沈昭良、西野壮平、勝又公仁彦、須藤絢乃、石川直樹+森永泰弘、水島貴大、朴ミナ、藤原聡志の作品を展示。20世紀から21世紀に至る都市ヴィジョンの変貌を、ダイナミックな展示構成で表現している。テクノロジーやネットワークの進化とともに表現方法も伝達方法も大きく変化するなかで、クラインの実験精神を受け継ぎながら独自の創造性をもって都市と向き合う若手アーティストたちの試みをクラインの作品と対峙させる、刺激に満ちた展覧会。会期中にはトークイベントなどの企画もあるので、ぜひチェックして。
「写真都市展 −ウィリアム・クラインと22世紀を生きる写真家たち−」
会期:〜2018年6月10日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2(東京都港区赤坂9-7-6)
時間:10:00〜19:00(入場は18:30まで)
六本木アートナイト特別開館時間 5月26日(土)10:00〜23:30(入場は23:00まで)
休館日:毎週火曜(5月1日は開館)
入場料:一般¥1,100、大学生¥800、高校生¥500、中学生以下無料
03-3475-2121
http://www.2121designsight.jp/