東京・六本木の六本木ヒルズ森タワー52Fの森アーツセンターギャラリーでは、2022年10月10日(月・祝)まで、『不思議の国のアリス』の世界とその魅力を紹介する大規模展「特別展アリス― へんてこりん、へんてこりんな世界―」を開催中。誕生から160年になる“アリス”の文化現象を、没入型展示で振り返る。
東京・六本木の六本木ヒルズ森タワー52Fの森アーツセンターギャラリーでは、『不思議の国のアリス』の世界や同作が与えた文化的影響を没入型展示で紹介する大規模展「特別展アリス― へんてこりん、へんてこりんな世界―」を開催中だ。
ルイス・キャロル、本名チャールズ・ラトウィッジ・ドジソンは、数学者で作家・写真家としても活躍。“アリス”の物語は、知人ヘンリー・リドゥルの娘たちに語った即興の物語として始まった。ドジソンは高名な挿絵画家であったジョン・テニエルと話し合いを重ね、1865年に『不思議の国のアリス』の初版を完成させる。この物語は初版発行以来、今日までに170以上の言語に翻訳。この作品と、1871年に発表された続編『鏡の国のアリス』は、児童文学の枠を超え、あらゆる表現活動に影響を及ぼし続けてきたことでも知られている。
本展は、文化的アイコンとなった“アリス”がもたらした影響を、初めて包括的に紹介するもので、2021年に英国・ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)で開催された「Alice:Curiouser and Curiouser」の世界巡回展。ルイス・キャロルによる物語の構想や、挿絵を手掛けたジョン・テニエルの素描などといった“アリス”の原点から、ディズニー映画のアニメーションセル、ティム・バートン監督による映画『アリス・イン・ワンダーランド』、“アリス”の世界に影響を受けたサルバドール・ダリや草間彌生らの作品、バレエなどでの舞台衣装、ヴィヴィアン・ウエストウッドらによるファッションなど、アリスにまつわる約300点の作品が展示されているので必見だ。
「Alice:Curiouser and Curiouser」は、著名な舞台デザイナーであるトム・パイパーが手がけたが、日本展の展示演出もパイパーによるロンドン展が元となっている。原作の世界観に没入できる、遊び心いっぱいの展示の中に身を置けば、摩訶不思議な“アリス”の世界にどっぷり浸ることができるはずだ。グッズもかなり充実しているので、展覧会を見終わったあとは、こちらのチェックもお忘れなく。
「特別展アリス― へんてこりん、へんてこりんな世界―」
会期:〜2022年10月10日(月・祝)
会場:森アーツセンターギャラリー(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52F)
時間:10:00~ 20:00(最終入館は閉館30分前まで/月〜水曜は18:00まで)※9月19日(月・祝)、10月10日(月・祝)は20:00まで
観覧料:平日:一般 ¥2,100、大学生・専門学校生 ¥1,500、高校生 ¥1,300、小学生・中学生 ¥700/土曜・日曜・祝日:一般 ¥2,300、大学生・専門学校生 ¥1,700、高校生 ¥1,500、小学生・中学生 ¥900
050-5541-8600(ハローダイヤル/9:00~20:00)
https://alice.exhibit.jp/
text : Shiyo Yamashita