ポップ・アートの第一人者、クレス・オルデンバーグの回顧展「いろいろ」、麻布台ヒルズのPace 東京にて開催中

東京・麻布台ヒルズのPace 東京では、アメリカのポップ・アートの巨匠、クレス・オルデンバーグの展覧会「いろいろ」を開催中。本展は1960年代から2000年代半ばにかけて制作された彫刻や版画などを通じて、オルデンバーグの創作の多様性とユーモアに富んだ視点を紹介するものだ。

東京・麻布台ヒルズにある、国際的アートギャラリーPaceの日本拠点、Pace 東京では、2025年8月23日(土)までの期間、アメリカのポップ・アートの巨匠クレス・オルデンバーグの展覧会「いろいろ」を開催中だ。本展はPaceの創立65周年を記念するさまざまなイベントの一環として開催されるもので、娘でありキュレーターのマーチャ・オルデンバーグとCEOマーク・グリムシャーが共同キュレーションを務めている。

東京・麻布台ヒルズのPace 東京では、アメリカのポップ・アートの巨匠、クレス・オルデンバーグの展覧会「いろいろ」を開催中。本展は1960年代から2000年代半ばにかけて制作された彫刻や版画などを通じて、オルデンバーグの創作の多様性とユーモアに富んだ視点を紹介するものだ。

東京・麻布台ヒルズにある、国際的アートギャラリーPaceの日本拠点、Pace 東京では、2025年8月23日(土)までの期間、アメリカのポップ・アートの巨匠クレス・オルデンバーグの展覧会「いろいろ」を開催中だ。本展はPaceの創立65周年を記念するさまざまなイベントの一環として開催されるもので、娘でありキュレーターのマーチャ・オルデンバーグとCEOマーク・グリムシャーが共同キュレーションを務めている。

ポップ・アートの第一人者、クレス・オルデの画像_1

Claes Oldenburg, Ice Cream Sundae on Tray, 1962 © Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

クレス・オルデンバーグは彫刻、ドローイング、巨大な公共モニュメントなど、日用品を唯一無二の存在へと転換させる実践を通して、アートの歴史を再定義し続けたポップ・アートの第一人者。1929年にスウェーデン・ストックホルムで生まれ、1936年に家族とともにニューヨークへ移住、その後シカゴへ。1950年にイェール大学を卒業後、シカゴ美術館附属美術大学で学び、アートの道へ進んだ。1956年にニューヨークに戻ると、アラン・カプローやジム・インらと“ハプニング”と呼ばれる再現不可能なパフォーマンスアートの運動に参加。「レイ・ガン・シアター」の名で注目を集めるように。代表作の《The Street》(1960)と《The Store》(1961)は、芸術的・制度的な枠組みを逸脱しつつ、ハプニングやパフォーマンスの土台となった作品として彼のキャリアを決定づけるものとなった。

ポップ・アートの第一人者、クレス・オルデの画像_2

Claes Oldenburg, Profiterole, 1989-90 © Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

ポップ・アートの第一人者、クレス・オルデの画像_3

Claes Oldenburg, Geometric Mouse, Scale B (Red), 1971 © Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

初個展は1964年にPaceで開催。1969年にはイェール⼤学での反戦デモの中で初の屋外彫刻《Lipstick (Ascending) on Caterpillar Tracks》(1969-74)を発表。以降はコーシャ・ヴァン・ブリュッゲンとの30年以上にわたるコラボレーションを通じて、世界各地で大規模なプロジェクトを展開した。

ポップ・アートの第一人者、クレス・オルデの画像_4

Claes Oldenburg, N.Y.C. Pretzel, 1994 © Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

ポップ・アートの第一人者、クレス・オルデの画像_5

© Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

日本語で「多様性」や「雑多さ」を意味する「いろいろ」と題された本展では、オルデンバーグが塗装した段ボールで制作した《N.Y.C. Pretzel》(1994)のマルチプル作品約60点を、ギャラリースペースの入口付近に設置された自動販売機型のショーケースにて展示。その他のマルチプル作品には、キャスト石膏による《Wedding Souvenir》(1966)、塗装されたアルミニウムと真鍮でできた《Profiterole》(1989‒90)、縫製されたキャンバス素材による《Mouse Bags》(2007‒17)などが含まれる。いずれも、私たちが日々目にする食べ物からミッキーマウスのようなポップカルチャーのアイコンまで、オルデンバーグが日常に着想を得て制作をしていた様子が見てとれるものだ。

ポップ・アートの第一人者、クレス・オルデの画像_6

Claes Oldenburg and Coosje van Bruggen, Tied Trumpet, 2004 © Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

大型の彫刻作品としては、アルミニウム、プラスチックチューブ、キャンバス、フェルト、フォームで制作された鮮やかな⻩色のねじれたトランペット《Tied Trumpet》(2004)や、キャンバスにシルクスクリーン印刷を施して縫製された9つのパーツからなる《Miniature Soft Drum Set》(1969)が。

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Claes Oldenburg and Coosje van Bruggen, Knife Ship 1:12, 2008 © Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

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© Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

さらに、オルデンバーグとヴァン・ブリュッゲンが1985年にヴェネツィアで行った伝説的なパフォーマンス《Il Corso del Coltello》の一環として発表した巨大な《Knife Ship》を、1/12スケールで再構成し、アルミニウムとマホガニー材で制作した《Knife Ship 1:12》(2008)などにも注目だ。

ポップ・アートの第一人者、クレス・オルデの画像_9

Claes Oldenburg, Alphabet in Form of a Good Humor Bar, 1970 © Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

ポップ・アートの第一人者、クレス・オルデの画像_10

© Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

Paceにとって本展はオルデンバーグ財団、ヴァン・ブリュッゲン財団、そしてオルデンバーグ&ヴァン・ブリュッゲン財団をグローバルに代表することを発表して以来、初の⼤規模展覧会でもある。類稀なる才能で⽇常を異化し、ありふれたものに魔法や驚きを吹き込んできたオルデンバーグの軌跡を辿ることができる絶好の機会を、ぜひお見逃しなく!

クレス・オルデンバーグ「いろいろ」
会期:〜2025年8月23日(土)
会場:Pace 東京(東京都港区⻁ノ⾨ 5-8-1 ⿇布台ヒルズ ガーデンプラザA 1-2階)
開廊時間:11:00~20:00(日は18:00〜20:00、それ以外は19:00〜20:00でアポイントメント制)
閉廊日:月曜
入場無料
https://www.pacegallery.com/exhibitions/claes-oldenburg-this-that/