国立アイヌ民族博物館と共催。千葉・佐倉の国立歴史民俗博物館にて「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」 開催中

千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館では現在、国立アイヌ民族博物館との共同開催による企画展示「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」を開催中。アイヌ民族が博覧会と関わってきた約150年にわたる歴史を振り返りつつ、工芸品、写真、絵はがき、書簡、衣装、映像など、約200点の資料から、個人にとって博覧会がいかなる場であったかを考察する。

千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館では、2026年11月29日(日)までの会期で、国立アイヌ民族博物館との共同開催による企画展示「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」を開催中だ。重要文化財19点を含む約200点の資料から、アイヌ民族と博覧会に関する歴史・経験を150年という時間軸で辿るものとなっている。

千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館では現在、国立アイヌ民族博物館との共同開催による企画展示「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」を開催中。アイヌ民族が博覧会と関わってきた約150年にわたる歴史を振り返りつつ、工芸品、写真、絵はがき、書簡、衣装、映像など、約200点の資料から、個人にとって博覧会がいかなる場であったかを考察する。

千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館では、2026年11月29日(日)までの会期で、国立アイヌ民族博物館との共同開催による企画展示「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」を開催中だ。重要文化財19点を含む約200点の資料から、アイヌ民族と博覧会に関する歴史・経験を150年という時間軸で辿るものとなっている。

国立アイヌ民族博物館と共催。千葉・佐倉のの画像_1

「古今珍物集覧」一曜斎国輝画 1872年 国立歴史民俗博物館蔵 展示期間:~2026年11月1日(日) ※湯島聖堂博覧会の様子を伝える錦絵

1872(明治5)年の湯島聖堂博覧会にアイヌ資料が初めて出品されてから、2025(令和7)年の大阪・関西万博に至るまでのおよそ150年にわたって博覧会と関わってきたアイヌ民族。知識や文化を広める一方、人や文化を比較し、序列化する場でもある博覧会において、アイヌ民族は差別や偏見、優越感を含むまなざしのもとで展示されることがあった。本展では、そうした時代においても一方向的な「展示される対象」という図式だけでは捉えきれない関わりや、時代を経るごとに博覧会のあり方や参加のかたちが変化していくなかで、個人にとって博覧会がいかなる場であったのかを、博覧会を構成するさまざまな要素から、また一人一人の「声」から紐解いていくものとなっている。

国立アイヌ民族博物館と共催。千葉・佐倉のの画像_2

『近世蝦夷人物誌』二編巻之中 松浦武四郎著 1858年 重要文化財 松浦武四郎記念館蔵 展示期間:~2026年11月1日(日) ※11月3日(火・祝)〜11月29日(日)は複製を展示

第1章「アイヌ工芸品展示の草創期から博覧会へ」で、近世後期の和人の社会では交易や贈答を通じて流通していた、アイヌ民族が作った工芸品に注目。本草会、物産会、博物会などに展示され、和人社会から見た「異域」の産物として関心を集めたこれらのものは、明治初期になると、開拓使の関与のもと、北海道の物産の一部として博覧会に出品され、「開拓」の成果や可能性、殖産興業の文脈の中に位置づけられていった。

国立アイヌ民族博物館と共催。千葉・佐倉のの画像_3

第五回内国勧業博覧会正門写真 1903年 国立アイヌ民族博物館蔵

続く「第2章 アイヌ民族の出場」では、 明治末から昭和戦中期まで、アイヌ民族と博覧会の関わりが深まるなかで、アイヌ民族が「人間展示」に出場したことを取り上げている。近代の学術的視線や植民地拡大を背景に、生身の人間やその生活を観覧の対象としたこの展示には、言うまでもなく展示する側がアイヌ民族を「未開」と見なすまなざしがあった。他方で興行主や研究者、自文化の普及や教育施設への寄付募集を目的としたアイヌの出場者など、さまざまな立場や思惑、関係性が複雑に絡み合っていたことがわかる内容となっている。

国立アイヌ民族博物館と共催。千葉・佐倉のの画像_4

ミンタラ 川村則子作 1988年 公益社団法人北海道アイヌ協会蔵 ※札幌の月寒会場で開催された世界・食の祭典(1988年)のパビリオン「アイヌモシリ」館で展示されたタペストリー

戦後は国際博覧会における「人間展示」はなくなる一方で、日本国内で戦後の復興や観光振興を背景に各地で行われた博覧会にはアイヌ民族の出品・出場が継続。次第にアイヌ民族自身が何を見せるかを主体的に企画する動きも現れるようになっていく。第3章「アイヌ文化を見せていく時代」では、 戦後の復興を記念した地方博覧会に始まり、1970(昭和45)年の大阪万博、そしてその後の国内外の万国博覧会や日本各地の博覧会における、アイヌ民族と博覧会の関わりの変化を取り上げる。

国立アイヌ民族博物館と共催。千葉・佐倉のの画像_5

大阪・関西万博で披露されたアイヌ舞踊の様子 2025年 公益財団法人アイヌ民族文化財団蔵

そして第4章「アイヌ民族と博覧会のゆくえ」では、 2025(令和7)年の大阪・関西万博で行われたアイヌ舞踊公演「ウレㇱパ モシㇼ」と展示「イランカラㇷ゚テ」を取り上げ、「アイヌ民族と博覧会」の現在とゆくえに迫る。アイヌ民族や文化をめぐる社会的関心が高まり、表現のあり方も多様化する近年、博覧会や文化を見せる場が、参加するアイヌ民族にもたらすものとは何なのか。この章ではそれらを丁寧に追うことで、日常にある個々人の営為の積み重ねと、その先にある博覧会の姿を提示する。

会期中には講演会やギャラリートークなどの関連イベントも行われるため、ぜひ詳細を公式サイトで確認して。なお、本年3月にリニューアルオープンした、総合展示第5室「近代」にも「アイヌにとっての近代」という展示が。これは国立歴史民俗博物館の研究者が、国立アイヌ民族博物館の研究プロジェクト「近現代アイヌ民族史(誌)と博物館展示をめぐる実証的研究」(2021〜2023年)と、その継続プロジェクト「近現代アイヌ史(誌)論Ⅱー〈実践〉から考える」(2024〜2026年)に参加し、研究連携のもとで得られた知見も踏まえつつ構成したもの。こちらもお見逃しなく。

国立アイヌ民族博物館と共催。千葉・佐倉のの画像_6

大阪・関西万博でのアイヌ舞踊公演時の会場全体の様子 2025年 公益財団法人アイヌ民族文化財団蔵

企画展示「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」
会期:〜2026年11月29日(日) ※前期=〜11月1日(日)/後期=11月3日(火・祝)〜29日(日)
会場:国立歴史民俗博物館 企画展示室A・B(千葉県佐倉市城内町117)
開館時間:9:30〜16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜(月曜が休日にあたる場合は開館、翌平日休館)
料金:一般 ¥1,500、大学生 ¥800 高校生以下・18歳未満は入館無料/障害者手帳等保持者は手帳等の提示により介助者とともに入館無料 ※総合展示も観覧可能
問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://www.rekihaku.ac.jp