石内都の代表的シリーズ《mother’s》のうち28点を展示。群馬県立近代美術館にて新収蔵作品紹介展」。長野にて「石内都 写真展 ひろしま in 松本」を同時開催中!

群馬・高崎の群馬県立近代美術館では現在、2024年度の購入および作者の寄贈により収蔵された石内都作品31点のうち、《mother’s》28点を紹介する「コレクション展示:新収蔵作品紹介②石内都」を開催中だ。亡き母の遺品を撮った作者を代表するシリーズの作品を石内の故郷・群馬で鑑賞できる、絶好の機会だ。

群馬県立近代美術館では、2025年8月31日(日)までの会期で「コレクション展示:新収蔵作品紹介②石内都」を開催中だ。2024年度の購入および作者の寄贈により同館に収蔵された石内都作品31点のうち、《mother’s》28点が展示されている。

群馬・高崎の群馬県立近代美術館では現在、2024年度の購入および作者の寄贈により収蔵された石内都作品31点のうち、《mother’s》28点を紹介する「コレクション展示:新収蔵作品紹介②石内都」を開催中だ。亡き母の遺品を撮った作者を代表するシリーズの作品を石内の故郷・群馬で鑑賞できる、絶好の機会だ。

群馬県立近代美術館では、2025年8月31日(日)までの会期で「コレクション展示:新収蔵作品紹介②石内都」を開催中だ。2024年度の購入および作者の寄贈により同館に収蔵された石内都作品31点のうち、《mother’s》28点が展示されている。

石内都の代表的シリーズ《mother’sの画像_1

石内都《mother's #5》2001 ©Ishiuchi Miyako. Courtesy of The Third Gallery Aya.

石内は昭和22年(1947年)群馬県桐生市生まれ。写真家としての活動を始めるにあたって作家名を借りた母、石内都も桐生市に隣接する笠懸村(現みどり市)生まれで、戦前戦後を通して職業ドライバーとして自立しながら家族を支えた。

石内都の代表的シリーズ《mother’sの画像_2

石内都《mother's #59》2005 ©Ishiuchi Miyako. Courtesy of The Third Gallery Aya.

石内都の代表的シリーズ《mother’sの画像_3

「コレクション展示:新収蔵作品紹介②石内都」の会場の様子。

石内は2000年、母84歳の誕生日に、母の手足と火傷跡の残る肌を撮影し、このシリーズのタイトルを母の生年月日から《25 Mar 1916》とした(のちに《mother’s》シリーズに再録)。母とコミュニケーションがうまくとれず、葛藤を抱えていたという石内は、この撮影から母との対話を始めたのだという。

石内都の代表的シリーズ《mother’sの画像_4

石内都《mother's #58》2004 ©Ishiuchi Miyako. Courtesy of The Third Gallery Aya.

同年末に母は急逝。その直後に着手された《mother’s》シリーズは、石内が喪失感を抱えたままに撮影した遺品の数々で構成されている。今回収蔵された作品は、前出の《25 Mar 1916》の5点(#13、#46、#62、#63、#66)や、レースの下着を透過光で撮影した《mother's #5》、使いかけの手縫い糸が並ぶ《mother's #58》など。大正・昭和・平成を生き抜いたひとりの自立した現代女性の姿を浮かび上がらせる作品群の魅力に、改めて触れてみてはいかがだろうか。

石内都の代表的シリーズ《mother’sの画像_5

石内都《mother's #54》2002 ©Ishiuchi Miyako. Courtesy of The Third Gallery Aya.

群馬県立近代美術館では現在、フランシスコ・デ・ゴヤ、オノレ・ドーミエ、ジョルジュ・ルオーらが戦争を描いた版画作品を中心に紹介する「コレクション展示:戦争と美術 アンソロジー」なども同時開催中。こちらもお見逃しなく。

「コレクション展示:新収蔵作品紹介②石内都」
会期:〜2025年8月31日(日)
会場:群馬県立近代美術館 展示室5(群馬県高崎市綿貫町992-1 群馬の森公園内)
開館時間:9:30〜17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:8月18日(月)、25日(月)
観覧料:一般 ¥300、大学生・高校生 ¥150、中学生以下無料/障害者手帳等持参の人とその介護者1名無料
電話番号:027-346-5560
https://mmag.pref.gunma.jp/

8月17⁠⁠⁠⁠日(日)まで松本で同時開催! 「石内都 写真展 ひろしま in 松本」

石内都の代表的シリーズ《mother’sの画像_6

「石内 都 写真展 ひろしまin松本」展示風景

なお、石内は現在、松本市の信毎メディアガーデン 1Fホールにて、80年前の広島で亡くなった被爆者の遺品を撮影した《ひろしま》シリーズを紹介する「石内 都 写真展 ひろしまin松本」を、2025年8月17日(日)までの会期で開催中。会期中に松本を訪れる予定の人は、ぜひ足を運んでみてほしい。

石内都の代表的シリーズ《mother’sの画像_7

「石内 都 写真展 ひろしまin松本」展示風景

「石内都 写真展 ひろしま in 松本」
会期:〜2025年8月17日(日)
会場:信毎メディアガーデン( 長野県松本市中央2-20-2 1Fホール)
開館時間:10:00〜17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:会期中は無休
観覧料:一般 ¥500、高校生以下無料
電話番号:026-332-1150
https://www.shinmai-mediagarden.jp/event/6670.html