腕時計よ、もう一度

以前「恋すぽ」でこんなことを語っていたのを思い出します。初めて腕時計を買ったのは、20歳のとき。あの時計があったからこそ今があると思う、と。「一流の野球選手として、そして男として良い時計を持つんだぞ!!」と、カープのエースは若手投手を時計専門店に連れていき、大瀬良投手らブルつく若者の背中を押して然るべき1本を手に取らせるのでした……後輩思いの前田健太投手のことです。



ドジャースで見事16勝を上げ、海を渡ったその先でも先発ローテをしっかりと務める背番号18番が、美しく独創的なスケルトンムーブメントで人気を集めるロジェ デュブイの旗艦店オープニングに登場しました。粉雪が舞うモノクロームな雰囲気の並木通りが、前田投手が颯爽と現れた瞬間、体温を取り戻しましたよね。あぁ、もう、嫌になるくらい華やか。笑顔が眩しい。ロスから戻ったその雄姿とオーラがまた一回り大きくなったように見えたのは、新天地で1シーズン立派に闘った誇りと自信の表れに違いありません。

その腕に輝くのはトゥールビヨン。正しくは「エクスカリバースパイダーシングルフライングトゥールビヨン」。凝視すると受けの部分が蜘蛛の巣のようになっていて、精巧にして繊細、しなやかで美しいそのムーブメントは前田投手の精密な制球力に通じるものがあります。ちなみにケースのサイズはø45mm。拳の大きさの参考にしてみてください。なお、こちらのお値段は¥19,224,000、推定年俸の何割か、、、は、野暮なので計算するのはやめときます。

ロジェ デュブイ銀座ブティックは銀座6の7の19。もなかの空也さんのお隣です。グランドオープンは本日11月25日。ぜひ銀座並木通りに足を運んで、世にも麗しいトゥールビヨンを目撃してみてください。

ちなみに発売中#SPUR1月号 でも「腕時計よ、もう一度」特集(p.150~)を掲載。スタイルを確立するために、今こそ必要なのが腕時計。運命の1本との出会い方を紹介しています。残念ながら前田投手は登場していませんが、ホンモノなら良い腕時計を着けるべき、という気持ちは同じです。ぜひ誌面もご覧くださいね。(編集G)