ガパオライスとパナシェ - 金曜日のアペロ No.15

“アペロ”はフランス語のアペリティフ(食前酒)の略で、「お茶しない?」「一杯、どう?」という気分を表すときに使われる言葉。夏へと向かう季節のアペロにおすすめのひと皿は、日本でも人気のタイ料理、ガパオライス。「ガパオはタイ語でホーリーバジルのことですが、手に入りやすいスイートバジルで代用。ホーリーバジル特有の爽やかさを補うために、今回はご飯にカフィアライムの葉やレモンを炊き込んで風味づけしました」。ご飯は多めに炊いて、2回分のつもりにして冷凍しておくとアペロにはとても便利だそう。「日本のお米でもいいですが、タイ米などぱらっとしたお米を使うと気分もより近くなるのでお試しを」。一緒に楽しむお酒は簡単に作れるビールのカクテル、パナシェをぜひ。「パイナップルをピュレ状にし、ベルギーの白ビールと合わせるだけで爽やかなカクテルに。ピュレ状にしたパイナップルは、瓶に入れて冷蔵すれば4〜5日持ちます。今の季節にぴったりなので、ぜひ作ってみて」

材料(2人分)

鶏もも肉
約250g
赤ピーマン
2個
スイートバジル
2本
赤唐辛子(乾燥)
1本
にんにく
1/2片
オイスターソース
小さじ1/2
ナムプラー
小さじ2
2個
タイ米またはバスマティライス
300g
植物油(米油など)
適宜
カフィアライムの葉
2枚
レモン
約1/3個
塩・こしょう
各適宜
きゅうり
約1/2本
米酢
小さじ1

作り方

❶ 鶏肉に軽く塩をふっておく。赤ピーマンは2等分してへたと種を取り幅1cmに横に切る。赤唐辛子は種を取って2等分。バジルは硬い茎を切り落とし、残りを茎ごと3等分に切る。にんにくは皮をむいて2等分し、芯を取る。きゅうりは斜めにスライス。野菜の準備ができたら、鶏肉の塩を軽く洗い流して水気を拭き、細かく刻む。

❷ 米をさっと洗って鍋に入れ、レモンのスライス1枚とカフィアライムの葉をのせ、水300mlを注ぐ。蓋をして中火にかける。沸騰したらごく弱火にし、約15分炊く。カフィアライムの葉とレモンを取り除き、残りのレモンをしぼりかけて軽く混ぜる。

❸ フライパンに油小さじ1を入れて中火にかけ、にんにくと赤唐辛子を入れる。香りが出てきたら鶏肉を炒め、火が通ってきたら赤ピーマンを入れ、炒め合わせる。ナムプラーとオイスターソースをふり、混ぜ合わせる。バジルを加えてざっと混ぜて火を止める。

❹ 別のフライパンに油大さじ1を温めて卵を割り入れ、白身が固まってきたら蓋をして火から下ろし、30秒くらいで蓋を取る。

❺ 器に②のライスと③の鶏肉を盛り合わせ、④の目玉焼きをのせて塩、こしょうをふり、塩少々と米酢をふったきゅうりを添える。

ベルギーの白ビール、ヴェデットは比較的手に入りやすく、フルーツとも好相性。「パイナップル以外の果物と合わせてもおいしいですよ」

PROFILE

ながお ともこ●フードコーディネーター。スープをテーマにしたオンラインストア、SOUPs(soup-s.shop/)ではオリジナルの器に加えて、実際に使って気に入っている道具なども今後登場する予定だそう。「小さめのフライパンや保存容器などなど。お楽しみに!」

SOURCE:SPUR 2020年6月号「長尾智子のお酒と小さなひと皿 金曜日のアペロ No.15」
photography: Masahiro Sambe text: Kaori Okuda

FEATURE
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