人にやさしく、地球にやさしく、気分も上向きになる。大切な誰かに贈るなら、そんなエシカルなギフトがいい。ファッションやフード、ライフスタイルグッズで日々の暮らしをちょっとだけ幸せにできたら。
アロマブーケと花器のセットで五感を心地よく刺激する
千葉県・鴨川の自然豊かな畑と里山で、自生植物の採取や無農薬・無化学肥料でのハーブの栽培を行う「苗目」。プロの料理人やバーテンダーも惚れ込む質の高さは折り紙つきだ。繊細な芳香を振りまくハーブとおいしいエディブルフラワー、10種以上を束ねてブーケに。プログレッシブな哲学のもと、時や国境を超えて愛されるフィンランド発の「イッタラ」では、100%リサイクルガラスを用いたアイテムが登場。有機的なフォルムとスモーキーな色合いが、ブーケをより生き生きと魅せる。
ボトルも中身もクール。ヴィーガン処方の洗濯用洗剤
LA発のクリーンフレグランスブランド「DEDCOOL」に洗濯用洗剤が仲間入り。天然の抗酸化成分配合で、普段着はもちろんデリケート衣類まで対応。柔らかい仕上がりゆえ、柔軟剤の必要もなし。ボトルはリサイクル可能なアルミニウム製。
ボディをやさしくホールド。軽くて丈夫なスタッキングチェア
地元イタリアの自動車産業と自社の産業廃棄物を還元した再生ポリプロピレン100%で作るスタッキングアームチェア。原材料を最小限に抑え、製造時のエネルギー消費を抑えることにも成功。植物の球根を想起させるフォルムで、安定感も抜群だ。色はホワイトやオレンジもあり。約2.7㎏。
大地の恵みをほおばって。国産小麦で作るしみじみパン
フレンチの革命児、「レフェルヴェソンス」の生江史伸らが立ち上げたブーランジェリー。国産小麦の全粒粉をはじめ、顔の見える生産者から届く素材の魅力を生かすパンは、滋味深さと、水分たっぷりの食感が特徴。日々の食卓を豊かにするカンパーニュやバタール入り。
唯一無二の色。ハンドメイドの海洋プラスチック製カップ
日本同様、海洋プラスチックごみ問題に直面しているオーストラリア。そこに拠点を置くデザインメーカーが、オランダ人のセラミックアーティストによるアイデアを製品化した。カラーパレット技術を用い、海岸に流れついた海洋プラスチックを独自の色彩を持つ洗練された逸品へと再生。
和紙と泥染めと天然の染料。大地のパワーをTシャツに込めて
間伐材や、農薬・肥料不使用のオーガニックな植物から作られた和紙を原料に、ファッションや雑貨を展開する「KAMITO」。こちらは奄美大島で泥染めや天然の染色を行う「金井工芸」とのコラボレーション。自然を感じる色合いに加え、着心地は極めて軽やか。和紙特有の吸水速乾性や抗菌防臭性など機能性も秀逸。
産前産後から更年期、介護まで。さまざまな女性の美しさを支える
植物療法士・森田敦子創設、植物バイオメソドロジーの視点から女性の不調に寄り添うスキン&ヘアケア。国内で無農薬栽培された植物エキスがふんだんに。
コンテンポラリーなリサイクルジュエリーを手もとのスパイスに
リサイクルされたスターリングシルバーや18カラットのゴールドヴェルメイユを用いた、詩的なデザインが魅力のブランド。職人の技と伝統を守るため、地元ストックホルムで三代にわたって続く鋳物工場で、一点ずつハンドメイドにこだわる。
"北欧モード"でサステイナブルな精神と素材を取り入れて
コペンハーゲンファッションウィークを牽引するノルウェーのブランド。アルパカやウールなどの上質な天然素材にリサイクルウールを取り入れたストールは、暖かく羽根のような軽さ。企業としては生分解性素材の活用とリサイクルなどで廃棄物ゼロを目指す。
足もとも、未来も明るく。アフリカの女性たちにエールを!
難民キャンプで暮らす人々、ハンディキャップのある人やシングルマザー……。アフリカで暮らす女性たちとともに生み出す、目にも鮮やかなアイテムを展開する「クラウディ」。アフリカンファブリック"キテンゲ" を使用したスリッパは、足もとはもちろん、未来も明るく照らす。サイズはMとL。
エコバッグもファッショナブルかつサステイナブルで
韓国発、すべての商品をリサイクルペットボトルをもとに展開。デイリーユースできるバッグはプリーツ加工が施されているため、見た目以上の収納力で、折りたためばコンパクトに。色鮮やかな配色も話題。
"森林浴スキンケア"で、樹木の恵みを余すところなく肌へ
樹木が持つ"貯水""成長""環境防御"の力に着目した「BAUM」。アップサイクル木材を採用したパッケージや、店舗での植樹用苗木の育成といった取り組みも。
ユニークなパターンも魅力。マスクライフをとことん楽しむ
マスクがファッションの一部になりつつある今こそブランドの精神やサステイナブルな思いが宿る一枚を贈りたい。デンマーク発のブランドでは、洋服と同柄のマスクを展開。売上金は、WHOの基金「COVID-19 Solidarity Response Fund」に寄付される。今こそおしゃれで社会貢献を。
SOURCE:SPUR 2020年12月号「モードラバーのためのエシカルギフト」
photography: Ayumu Yoshida styling: Mayu Yauchi text: Yukino Hirosawa