おしゃれな人が主催するホームパーティを訪ねてみたら、こんな素敵な光景が。食、ファッション、テーブルウェア……、センスと愛にあふれたおもてなし術を取材した
ホスト:岩渕るみ子さん/Bijou R.Iデザイナー
初夏の香りを運ぶ無国籍料理
本日のお品書き
トリュフオイルエッグ/ズッキーニのローズマリー風味/フェタチーズとトマトときゅうりのサラダ/生ホタテの塩麹ディル和え/レモンチキン/ファラフェルとヨーグルトディルソース/ゴーヤのツナ和え/クレソンのマスタードサラダ
レモンチキンの作り方
【材料】
A/骨つき鶏もも肉(2本)
鶏手羽元肉(2本)
塩麹(大さじ4)
レモン汁(大さじ4)
B/肉用のシーズニング
(適宜)
C/レモン(適宜)
❶ 前日から食品保存袋にAの材料を入れ、肉を揉み込んでから空気をできるだけ抜き、袋ごと冷蔵庫で寝かせる。
❷ 袋から鶏肉を出し、皮のほうを表にしてオーブン対応皿に並べBを全体にふりかける。オーブンを190℃で10分予熱、210℃で25分焼き、様子を見ながら追加で数分焼く。
❸ オーブンから出し、レモンの輪切りを飾りつける。
ファラフェルとヨーグルトディルソースの作り方
【材料】
A/乾燥ひよこ豆(200g) 豆を戻す水(800〜1000㎖)
揚げる油(種類は問わず)
B/玉ねぎ(1/4個) クミン(ホールのままフライパンで炒ると
風味がいい)(小さじ2) チリパウダー(小さじ1)
コリアンダーパウダー(小さじ1)
カレースパイス(小さじ1/2) 塩・こしょう(適宜)
すりおろしにんにく(小さじ1)
ベーキングパウダー(小さじ1/2)
C/無糖ヨーグルト(100g) 大豆マヨネーズ(大さじ3)
レモン汁(大さじ2) 塩(少々) ディル(適宜)
D/レモン・ライム(お好みで) ハーブ類(お好みで)
❶ Aのひよこ豆を水に入れ冷蔵庫で一晩寝かせる。ざるに上げて水気を切る。
❷ 戻した豆と材料Bをフードプロセッサーに入れ、少し粒感が残る程度にミキシングする。
❸ 揚げやすい大きさに等分に丸め、バットに置き冷蔵庫で1時間ほど寝かせる。
❹ 材料Cを混ぜ合わせ、ヨーグルトソースを作る。
❺ 鍋に③がつかるくらいの量の油(A)を入れ、揚げていく。
❻ ファラフェル、材料Dを皿に盛りつけ、別皿にヨーグルトソースを盛りつけたらでき上がり。
岩渕るみ子さん(中右)
ゲスト
秋元 剛さん/AKIMOTO Inc. ディレクター(右)
土屋文護さん/フォトグラファー (中左)
エモン久瑠美さん/モデル(左)
おしゃべりが止まらない昼集合で始まるデイパーティ
ショールームも兼ねた岩渕さんの自宅は白を基調としたモダンな空間。おもてなしが大好きと語る彼女のホームパーティは、お料理はもちろん、香りや音楽など、ムードづくりにもこだわりが満載。この日はDanlowのアンバーなお香がゲストをお出迎え。SOFT&HARD名義でDJ活動も行なっていた岩渕さんらしく音楽にもセンスが。「今日はファンクを中心に。夜が深くなれば、みんながつい口ずさみたくなる昭和歌謡を流します」
食器類は友人の陶芸家、石井啓一さんが作るteto ceramicsやHAY、スリップウェアをミックス。石井さんが主催する陶芸教室で作った自作のお皿も並べた。
ワイングラスはお揃い、タンブラーは色とりどりに。丸いフォルムと色のミックスで、ファッション感満載のテーブルができ上がる。季節の野菜をふんだんに取り入れ、スパイスをきかせたお料理は、冷えた白ワインがすすむ味つけ。世代を超えたおしゃれ仲間が集い、楽しい宴はエンドレス!
1 岩渕さんの愛猫ノワローを抱いて笑顔のエモンさんは、Bijou R.Iのイヤリングでちょっとおめかし
2 ホームパーティでは楽ちんなワンピースが鉄則。「今日はTOGAのドレスを。sodukのニットパンツも常連です」
3 会話のきっかけになるようなメゾンの新作アイテムを、コーディネートに一点投入すると話す秋元さん。「玄関でもたつかないよう、脱ぎやすい靴を履くように心がけています」
4 モロッコでのバケーションから帰ってきたばかりの土屋さんはNKNITのトップスにNanushkaのパンツで
5 土屋さんの手土産はナチュールワインとファーマーズマーケットで購入したという新鮮なフルーツ。2本がすっきり収まるバスケットはホームパーティの相棒
6 テーブルのスペースを取らないよう、なるべくお箸を使うのが岩渕さん流。カラフルな無国籍料理とも相性抜群だ
7 季節の植物をディスプレイ。1m以上あるドウダンツツジが空間を涼しげに
ホスト:宗形あやみさん/SARARTH・Ayami jewelryデザイナー
新緑とヨーロッパの風を感じて
本日のお品書き
トマト酵素サラダ/インゲンとフムスの白和え/ハマグリのパエリア/ラザニア/ケールやそら豆のサラダ
トマト酵素サラダの作り方
【酵素シロップの材料】
レモン(2個) 生のビーツ(大きめ2個)
パプリカ(大きめ2個) りんご(3個)
赤かぶ(5個) 硬めのいちご(1パック)
すいか(用意できれば小玉¼個)
甜菜糖(上記材料の重さの半分以上)
※フルーツと野菜が2㎏だとして甜菜糖1㎏、甘いのが好きな方は甜菜糖を増やしてもOK。少なすぎると発酵しない。
【トマトサラダの材料】
ビネガー(適量) カラフルミニトマト(適宜)
❶ 滅菌済みのガラス瓶に皮がついたままの酵素シロップの材料と甜菜糖を交互に重ねる。
❷ ガラス瓶に蓋をかぶせ、暗室常温で発酵するまで保存。消毒済みの手を底まで入れ、毎日かき混ぜる。毎日かき回さないとカビてしまうので注意。
❸ 泡がぶくぶく出てきたら、発酵の合図。水分が材料を覆うくらいまで発酵させる。気温と材料にもよるが、2週間ほどかかる。シロップと材料を分けて冷蔵庫で保存する。
❹ この酵素シロップにビネガーを足し、湯むきしたミニトマトをマリネする。
ハマグリのパエリアの作り方
【材料】
米(2合) ハマグリ(6個)
玉ねぎ(1個) にんにく(1片)
舞茸 (1パック) トマト(1個)
アスパラガス(1束:8本ほど)
サフラン(小さじ¼)
湯(1½カップ)
白ワイン(½カップ※お好みで)
塩(少々) こしょう(少々)
チキン or 野菜コンソメ(大さじ1※お好みで)
レモン(お好みで)
❶ ハマグリはよく洗い、塩水に1時間つけて砂抜き。
❷ フライパンに油を引き玉ねぎとにんにくを炒めしんなりしたら舞茸も炒め、湯むきしたトマトを加える。材料を混ぜながら3分炒める。
❸ サフランを湯1₁⑊₂カップで溶いて米を入れた鍋に加え、②を移す。好みでチキンコンソメや、野菜コンソメなど加えてもよい。白ワインを好みで加える。
❹ 蓋をして強火で8分炊く。中火にしてハマグリを埋め込むように加えて5分。ハマグリが開いたら塩こしょうをふりグリルしたアスパラガスを並べる。
宗形あやみさん(中右)
ゲスト
nagisaさん/メイクアップアーティスト(右)
舟山瑛美さん/FETICOデザイナー(中左)
パク・ソンヒさん/デザイナー(左)
1 大きなハマグリはお取り寄せで。新鮮なアスパラガスはグリルしてあとのせ。赤、黄色、緑で彩られ、眺めるだけで元気をもらえる
2 数種のカトラリーをキッチンカウンターに陳列。「必要なときにすぐに取り出せるから便利なんです」。ゲスト用はCutipolで統一
3 ドリンクカウンターには手土産がずらっと。「お水にはレモンやローズマリーを。オーガニックジュースも各種取り揃えています!」
とれたて野菜でおもてなしクリエイターが集うイブニング
新鮮な野菜に魅了され、自宅近くの畑を借りて家庭菜園を楽しんでいるという宗形さん。料理好きの祖母からの影響で、高校生の頃から手料理と真摯に向き合ってきたという。「NHKの『きょうの料理』を見て、基本を忘れないように心がけています。自分なりのアレンジをきかせていく中で、日々のレシピができ上がっていきますね」
宗形さんのホームパーティは、段取りが命。「できるだけみんなと食卓を囲みたいので、前日に仕込み、当日はさっと準備できる時間割を考えています」
デザイナーやメイクアップアーティストといった、クリエイティブな仲間たちも、彼女の料理の大ファン。特に人気だったトマト酵素サラダをはじめ、体の内側から元気になる食事で、日頃の疲れも解消されるそう。手料理を満喫したあとは、ゲストたちが持ち寄ったスイーツと一緒にティータイム。「いただいた手土産はみんなとシェアするのがお約束」
4 AURALEEのセットアップとSARARTHのピアスで上品にまとめたnagisaさん
5 大学入学を機に日本に移住した韓国出身のパクさん。赤ワインによく合うAU BON VIEUX TEMPSのカヌレを手土産に
6 ユルゲン・テラーのフォトTシャツにCALVIN KLEIN 205W39NYCのドレス。Ayami jewelryのアクセサリーで顔まわりも華やか
7 「パーティではとことん着たい服を!」と話す舟山さんはFETICOの新作を。手土産は宗形さんと共通の知人が営むLITTLE TOY BOXのレーズンサンド
SOURCE:SPUR 2022年8月号「おしゃれさんは食いしん坊 突撃! 隣のホームパーティ」
photography: Satomi Yamauchi edit: Sakiko Fukuhara