5人組ガールグループ・ILLIT（アイリット）が、HYBE LABELSのひとつであり、ENHYPENの所属レーベルであるBELIFT LABから3月25日にデビューを果たしました。LE SSERAFIM、NewJeansに次ぐ“HYBEの末娘”として期待を寄せられる彼女たちの魅力とは？ デビュー当日に行われたメディアショーケースの様子を、詳細にレポートします。
ILLITはサバイバル番組『R U Next?』を通して2023年9月に結成されたグループ。韓国出身のYUNAH、MINJU、WONHEE、そして日本出身のMOKA、IROHAの5人のメンバーで構成されています。デビュー前にもかかわらず、先日パリで開催されたAcne Studiosのショーにはグループ全員で参加。またK-POPアーティストとして初めて同ブランドのグローバルキャンペーンモデルに抜擢され、話題を集めています。
グループ名に込めた思いは「何にでもなれる」
結成から半年におよぶ準備期間を経て、ついに1st Mini Album『SUPER REAL ME』のリリース日を迎えた5人。ショーケースはフォトセッションからスタートし、メンバーが1人ずつ姿を現します。全員が黒髪のストレートロングヘア、爽やかなホワイトの衣装で統一したスタイルで、少し緊張した面持ちながらも、輝くようなビジュアルで無限の可能性を感じさせます。
グループ名は⾃主的で積極的な意志（I will）と特別な何かを意味する代名詞（It）を結合して生み出されたもので、“何にでもなれる潜在⼒と期待感”が込められているといいます。MOKAはグループ名について、「皆さんにお見せしたいことが本当にたくさんあります。何でもできるというチーム名が、私たちにぴったりだと思いました」と紹介していました。
磁石を指で表現した「Magneticダンス」に注目
この日パフォーマンスされたのは、タイトル曲『Magnetic』と『My World』の2曲。『Magnetic』は好きな人にまっすぐな10代の少女の率直さを描き、バン・シヒョク統括プロデューサーのもと、10代のプロデューサーが参加して制作された楽曲です。N極とS極がくっついたり離れたりする磁石を指で表現した「Magneticダンス」や、好きなものに浮かれて飛び跳ねる姿を表現した「ブンバンダンス」など、さまざまなポイントダンスが盛り込まれています。5人はパフォーマンス前に、ボリューム感のあるスカートなどカジュアルでガーリーな衣装にチェンジ。時折ストップボタンを押したように静止したり、はつらつとした表情を交えて、フレッシュで遊び心満載なステージが展開されました。
『Magnetic』のパフォーマンスについて、MOKAは「すべてのパートがポイントダンスになれる曲。中でも好きな人に惹かれる気持ちを磁石で表現したMagneticダンスに注目してください」と語り、MINJUは「メンバーが本当に面白くて、そうした部分がダンスにも反映されています。私たちが突拍子もない行動をする姿を表現した振付もあります。音楽番組で披露するのが楽しみです」と、制作の裏側について語りました。一方『My World』について、YUNAHは「ユニークなイントロと中毒性のあるメロディが特徴的です。聴いた方はILLITの世界にのめりこむ感じがするのではないかと思います」、WONHEEは「私たちのチームの色を表現した曲だと思います。私たちが直接見て経験する世の中を歌詞で表現しました。ILLITならではの、突拍子もない姿がたくさん反映されています」と紹介します。
YUNAH（2004年生まれ）最年長はシャープなビジュアルと裏腹に…
ここからはメンバー1人ずつにフォーカスして、ショーケースでの姿をご紹介。最年長で2004年生まれのYUNAHはシャープな顔立ちと、モデルのようなプロポーションが目を引きます。そのビジュアルとは裏腹に、メンバーを笑わせる明るい性格で、グループ内のムードメーカーを担っているそう。長い練習生期間を送ってきただけに「小さい頃からダンスをして歌うのが大好きでした。このようにILLITメンバーになって舞台をできて幸せです」と感慨深そうに語り、記者からの質問にハキハキと答えて頼もしさを見せていました。
MINJU（2004年生まれ）確かな歌唱力を持つ“音色の妖精”
そして2004年生まれのMINJUは、くりっとした大きな瞳が印象的で、どこかミステリアスな雰囲気も感じさせます。パフォーマンスでは“音色の妖精”と呼ばれるだけあって、ボーカルの実力は確かなもの。『Magnetic』では歌い出しから彼女の歌声に惹き込まれました。「長年練習生期間で準備してきたことを披露できるのが幸せです」と、デビューを迎えた思いを真摯に伝えていました。
MOKA（2004年生まれ）独特で魅力的な声を持つILLITの“母”
同じく2004年生まれのMOKAは、パフォーマンス中にまとっていたピンクのフレアミニドレスが本当によくお似合い。甘さのある声は独特の魅力を放っていて、楽曲の中で良いスパイスになっています。性格の優しさからメンバーの中で母のような存在と言われているそうですが、質疑応答での落ち着いた受け答えからも、彼女がグループ内で頼りにされる存在であることがうかがえました。
WONHEE（2007年生まれ）急成長を見せるひよこガール
練習生期間数ヶ月でデビューを果たした2007年生まれのWONHEE。『R U Next?』でめざましい成長を見せた彼女ですが、デビューメンバーとして立った今回のステージでは、センターに立ち挨拶の号令をかけるなど、堂々とした姿を見せてくれました。『Magnetic』では、冒頭のセリフなど印象的なパートを担当しています。彼女は「『R U Next?』の頃はぎこちなく照れたりした部分も多かったです。デビュー組になり6ヶ月間練習する中で、チームワークも成長させることができ、練習の過程で自信もついて、さらに見せたい部分が多くできました」と頼もしくコメントしていました。
IROHA（2008年生まれ）ダイナミックなダンスを見せる末っ子
重めの前髪で登場した最年少のIROHAは、2008年生まれで2月に16歳になったばかり。3歳の頃に始めたダンスの実力の高さは『R U Next?』でも注目されていましたが、さらに磨きがかかったダイナミックなパフォーマンスと、天真爛漫な表情に心を奪われました。IROHAは「海外のファッションウィークで全世界のファンの皆さんに初めてお会いして、また会いたいと思いました」と振り返りつつ、「『第5世代アイドルグループといえばILLITだ』と愛されるグループになりたいです」と、今後の活動への意気込みを語っていました。
「どんな瞬間でも没頭する」ところが魅力
“HYBEの末娘”と謳われることへプレッシャーを感じるかと問われ、MINJUは「私たちの会社に先輩がたくさんいること、デビューのために尽力いただいた関係者がたくさんいることを感じて、最善を尽くして練習しようと思っています。期待に応えながら頑張るILLITになります」と真摯に宣言。また続けて「私たちのチームの魅力は、どんな瞬間でも没頭するというところです。舞台に没頭し、また舞台の外でも楽しむ、ありのままの姿をお見せしたいです」と語っていました。
今後の目標について、WONHEEは「たくさん考えてきたのですが、『Magnetic』で音楽番組1位を獲ることが目標の1つです」と語り、MOKAは「メンバーとも話しましたが、新人賞を獲得したいです。新人賞は新人でないともらえない意味のある賞だと思いますので、大きな目標の1つだと思います」とコメント。最後にYUNAHは「ILLITは今日から一歩を踏み出します。これからも地道に成長して、皆さんに認められるグループになりたいです」と抱負を語っていました。10代らしい親しみやすさを帯びつつも、独自の魅力を発揮するILLITの今後の快進撃に、期待が高まります。
