パリのブティック「コレット」のディレクターとして名を馳せ、現在はクリエイティブ・ディレクターとして数々のプロジェクトを手がけるファッション業界のレジェンド、サラ・アンデルマンさんが神保町をぶらり散歩。生粋のブックラバーのお買い物に密着した
パリのブティック「コレット」のディレクターとして名を馳せ、現在はクリエイティブ・ディレクターとして数々のプロジェクトを手がけるファッション業界のレジェンド、サラ・アンデルマンさんが神保町をぶらり散歩。生粋のブックラバーのお買い物に密着した
サラ・アンデルマンが語る、本と書店の今
──本日神保町の書店を巡ってみて、どんな感想を持ちましたか?
サラ・アンデルマン(以下サラ) 書店が多い街、生地店が多いところというふうに区域によって特色があるのが東京の面白いところ。神保町は古い雑誌やアートブックを扱うお店が多く、どんなデザイナーにとってもインスピレーションソースが詰まった街であることは間違いないですね。
——神保町は本が人から人へと受け継がれていくサーキュレーションシステムを築いています。以前古着はあまり着ないと言っていましたが、本についてはどうでしょうか?
サラ 私が古着を着ないのは、その服にまつわる歴史を過剰に想像してしまうから。この服を着ていた人は、楽しい人だったのかしら……、悲しみを抱えていたかしら、と。でも本が循環していくのは素晴らしいと思う。自分はもう読まない本が誰かにとっては必要で、それが次から次へ目的地を探して旅していくのは素敵なことです。
——世界でお気に入りの書店は?
サラ ニューヨークだとStrand Book Store。ポルトガルに1869年からあるレロ書店もおすすめです! ハリー・ポッターのシーンのモデルになったところなんです。東京のカウブックスも好き。
——今読んでいる本は?
サラ オーストリア人の作家、シュテファン・ツヴァイクが書いた伝記『マゼラン』を読んでいます。船の乗員との関係が緻密に描かれていて夢中になっています。
——新しい本にはどのように出合っていますか?
サラ 人のおすすめや“表紙買い”ですね。私の友人Charles Pignalが運営するブックレビューポッドキャスト「Lit with Charles」を参考にしています。でも正直に言うと最近は読書時間を捻出するのに苦労しているんです。買ったはいいものの、全然手をつけられず……日本にそういう言葉があるでしょう? そうそう、「積読」です!
——イギリスやフランスでは本の売り上げが再び上昇の兆しを見せているとか。その実感はありますか?
サラ あります。先日パリの書店「Librairie Galignani」で働く方と話したとき、パンデミック後、客足が増えたと言っていました。面白いことに、パンデミック後、多くの書店がマーチの販売で生き残っています。私が今回「SELECT」のポップアップで協業した「GiftShop」は、老舗のレストランや店舗のマーチを手がけるパリのブランドで、今人気を博しています。
——あなたの会社であるJUST AN IDEAについてお聞かせください。
サラ コンサルティング会社としてスタートし、そのあと出版事業を始めました。フォーマットを統一した気鋭のアーティストたちの作品集や、ブックエンドなど本にまつわるオブジェを手がけています。
——最後に、もし書店を神保町に出すならどんなお店になりますか?
サラ 小さい空間にJUST AN IDEAで作った本を置いて、おいしいコーヒーを提供したい。あとは毎週ポップアップを開催します。コレットでも、読書会やコンサートなどを頻繁に行い、人々を飽きさせない仕掛けを作るように心がけていました。出版事業は面白いけれど難しい。ホウキさんのように成功するのは本当にすごいことです!














