話題は『愛の不時着』までも! ソン・イェジンの「アクターズハウス」【釜山国際映画祭2025】

釜山国際映画祭2025の開幕作品である『どうしようもない』で7年ぶりにスクリーンに復帰したソン・イェジンの「アクターズハウス」に参加しました。

釜山国際映画祭2025の開幕作品である『どうしようもない』で7年ぶりにスクリーンに復帰したソン・イェジンの「アクターズハウス」に参加しました。

話題は『愛の不時着』までも! ソン・イェの画像_1

photo:Getty Images

『愛の不時着』以来、日本でも大人気のソン・イェジン。ほどよい湿り気のあるキュートな存在感とくるくると変化させる多彩な表情で魅せる吸引力高い演技は彼女の魅力の一つ。とはいえ、「いつもプレッシャーが多く、演技を楽しんだことはなかったように思えます」とご本人。それでも、ここまで続けてこられたのは、少しでもいい演技をしたいという思いからだったそう。そんな彼女も開幕作『どうしようもない』では、初めて演技を楽しんだのだとか。

「実は、私が結婚して子供を産んだ後に、以前のように素敵な作品で皆さんに出会えるのか不安がありました。時代が変わり、多くの女優の方が結婚後に多くの作品で役を演じているのを知っていても、私が自分の俳優としての未来を考えたときに、それが自分に当てはまるとは思わなかったのです。でも、先輩方の足跡を見るうちに、当然私にもその道があるのではないか。今の私がお見せできる演技があるのではないか、と。だから、もっと素敵に成長して、より深い演技をお見せしたいと思うようになったんです」。

話題は『愛の不時着』までも! ソン・イェの画像_2

photo:Getty Images

 そして、臨んだのが7年ぶりにスクリーン復帰した『どうしようもない』。

「とても幸せでした。パク・チャヌク監督とイ・ビョンホン先輩とご一緒ということで、私はただ演技するだけで何の問題もなかったので、その場を楽しむことができたと思います。そんな現場にも感謝しますし、子供のお母さんの役だったので、それって、今の私が経験したことじゃないですか。これまでは想像するだけだったのに、何をしなくてもすでに私はお母さんなのですから。だから、負担なくできるという信念はありましたね」。

光り輝く瞬間は必ず来る。 だから、忍耐の時も必要です

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photo:Getty Images

話題は『愛の不時着』にも。

「実は、全ての瞬間を覚えているわけではないのですが、今、スイスの撮影風景が思い出されます。スイスでの撮影は、実は序盤に行われました。その段階でエンディングまで撮らなければならない状況。毎日毎日撮影でそれが大変でしたが、苦労しただけに記憶に残るじゃないですか。その時はスイスを楽しむことはできませんでしたが、今は、新たな感慨でそのシーンが思い出されますね」

今年43歳を迎えたソン・イェジン。俳優としてはもはや中堅以上。彼女をロールモデルとする新人俳優も少なくないようです。そんな彼女たちにソン・イェジンがメッセージ。

「今、私たちがスポットライトを浴びながら、美しいドレスを着てレッドカーペットやイベントに立っていますが、その瞬間のために残りの時間はほとんどが忍耐時間だと言わなければなりません。辛抱する時間がとても必要なのです。でも、これは私たちの仕事だけでなく、全てのことに当てはまるのではと思います。私の20代の青春は人生を一度も楽しむことができていなかったと思います。でも、幸いにもその瞬間の一つ一つが詰め込まれて、今俳優として幸せであることに感謝しています。その時間があったから、今こうしてこのように皆さんの前でお話しできるのではないかと思います。一度ぜひ、やってみてください。光り輝く瞬間はあるのですから」。

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