パラアスリートが見つめる未来 vol.21
パラアスリートが見つめる未来 vol.21
とざわ ともみ●1999年1月14日、茨城県生まれ。小学5年生で骨肉腫を発症し、翌年に左脚を切断。義足での生活を選び、大学進学を機に陸上競技を本格的に始める。T63クラスの走り幅跳びと100mを主戦場に実績を重ね、2021年の東京パラリンピックに初出場を果たす。その後も自身が持つアジア記録に挑み続け、今年の日本パラ陸上競技選手権大会では走り幅跳び4m88、100m15秒55と両種目でアジア新記録を樹立し、優勝を飾る。富士通に所属。
兎澤さんを読み解く3つのS
Smile
練習の段階から笑顔で楽しむことを意識しています。本番でも過度に力まず、自分を追い込みすぎないで臨めるようになりました。「ここまでしっかり積み上げてきたから、あとは成果を出すだけ」と前向きに切り替え、試合を心から楽しむマインド作りができています。
Sleep
遠征時は競技用の義足など荷物が多いので、自分の枕は持参しません。現地でバスタオルを重ねて高さを調整するなど、工夫しています。たまに考え込みすぎて寝られないときは、仕方ないと割り切ります。気持ちの切り替えが快眠の秘訣につながっているかもしれません。
Society
スポーツが持つ力を、競技者として活動を続ける中で改めて実感しました。できないと思っていたことができるようになる経験は、自分自身の気持ちを変えてくれます。今は競技に注力していますが、いずれは走る楽しさを伝える活動にも、力を入れていきたいです。

