2017.12.16

大好評! 栗山愛似の「スナップ偏愛劇場」vol.2

スニーカーが気になる

Natalie Hartley
ナタリー・ハートリー /『GLAMOUR』UKエディター
@VALENTINO

(左)ヴェトモンのスウェットにリーボックのスニーカーでストリートに振り切りそうな ところをセリーヌのコートで渋くまとめている。男前なお顔だちと何気ないヘアも大人っぽい方向へと導いている。

Silvia Ihring
シルヴィア・イーリング / ライター
@LOEWE

(右)今季死ぬほど見かけたユニクロ×JW ANDERSONのシャツに半端丈のデニム、ハイテクスニーカーで学生さん……? と足踏みしたものの、バッグがサンローランということでぎりモードとみなす(上から)

Ula
ウラ / デザイナー
@DUMITRASCU

ショーの待ち時間、不思議な空気を察知する。Otocyonというロシアのブランドを手がける女性で、自身の服に、アディダスのヴィンテージのスニーカーを着用。ハイテクに傾いていたが、くったり感もいい。

Marion Jolivet
マリオン・ジョリヴェ / スタイリスト
@NEHERA

(左)ニューバランスでハイテクを選ぶという点が斬新。パンツに話題のNYブランド、マリアム ナッシアー ザデーを持ってくるあたり、いろいろわかったうえでの決断のはず。袖口のヒョウ柄のチラ見せもにくい。

Becky Malinsky
ベッキー・マリンスキー /『Wall Street Journal』
@LOEWE

(右)私と同じアシックス派を見つけて駆け寄る。肩の力が抜けたスタイルが信条らしく、後日見かけたときもフレアのロングスカートにスニーカー。スナップ界の癒やし系、第二のアレクサンドラ・カールとして今後も追いたい。

流儀があるセレブ

Jane Birkin
ジェーン・バーキン / 女優
@HERMÈS

(左)いつものように振る舞われるシャンパン片手に上機嫌で物色していると、ジェーンさんを発見! 小市民の取材願いに気さくに応じてくれていっそう好感度アップ。こんなふうに年を重ねていきたいパート2。

Paul Hameline
ポール・ハメリン / モデル
@LOEWE

(右)今回いくつかのショーに出ていたポール氏が招待を受けていた。ロエベを着ているそうなのだが、自分のものにされている。間近で見ると思ったよりいい男で動揺し、自分の影が写り込んでいるのにまったく気づかず……。

Stella Tennan
ステラ・テナント / モデル
@CÉLINE

(左)ひとつ前のバレンシアガのショーに出演し、トップを飾っていたステラさんが早々に来場。さすがセリーヌがお似合い! と撮影をお願いすると、おどけたポーズをとってくださる。素敵だわ〜。

Agathe Mougin
アガット・ムージャン / DJ
@HAIDER ACKERMANN

(右)イケメンに声をかけたら、かつてモデルだったアンドロジナスなアガットさんだった。全身ハイダー アッカーマンなのだが、ちょっとした腕のまくり具合でセレブにありがちな着せ替え人形になっていない。

終了〜

ターゲットを広げ
服との関係性を築けている方探し

 雨続きの先シーズンに比べ、過ごしやすい陽気だったパリ。いっこうに写真の腕は上がらないが、周囲からも認知されてきて、ああ、いつものやつね、頑張って、と温かく見守られながらスナップを敢行した。

 複数回登場する方もいらっしゃるが、メンツは限られてくるに違いないのに毎度誰かしら新たなおしゃれさんに遭遇する。それは自分の関心がモードど真ん中というよりは、ダサいかどうなのか判断に迷うようなぎりぎりのラインに向いてきており、ターゲットを広げたからだと思われる。あからさまに今季ものだとわかるアイテムをこれ見よがしに身につけている(自分もその部類な気がするが……)スナップ待ちの人々には目もくれず、後ろのほうの席でひっそりと身を潜めていたり、アンダーグラウンドなブランドのショーに来ている方たちに主に狙いを定めた。

 スナップ常連さんたちはおそらく場外でプロが撮影するであろうからなるべく避けるようにはしているのだが、今回はその中心を担うセレブの枠をあえて設けてみた。近頃はインスタのフォロワー数が多いから、とかいった理由で招待される方々がますます目立ち、仮装大会かコスプレか、というくらい本人のパーソナリティと服が乖離しているケースを多く見かける。そんな状況に警鐘を鳴らすべく、おそらくブランドから服を提供されているだろうけれどもまるでずっと前から着ていたかのように見えた精鋭たちをピックアップした。人は、けっして衣紋掛けではない。服との関係性を築けてこそ、服も、ご本人もよりいっそう素敵に見えるはずなのだ!

SPUR MAGAZINEプロフィール画像
SPUR MAGAZINE

着たい服はどこにある?
トレンドも買い物のチャンネルも無限にある今。ファッション好きの「着たい服はどこにある?」という疑問に、SPURが全力で答えます。うっとりする可愛さと力強さをあわせ持つスタイル「POWER ROMANCE」。大人の女性にこそ必要な「包容力のある服」。ファッションプロの口コミにより、知られざるヴィンテージ店やオンラインショップを網羅した「欲しい服は、ここにある」。大ボリュームでお届けする「“まんぷく”春靴ジャーナル」。さらにファッショナブルにお届けするのが「中島健人は甘くない」。一方、甘い誘惑を仕掛けるなら「口説けるチョコレート」は必読。はじまりから終わりまで、華やぐ気持ちで満たされるSPUR3月号です!