リングに込められた
クラフツマンシップへ
尊敬の思いを込めて
緊急事態宣言が発出される前は多忙を極めていた丸山佑香さん。洋服のリースや撮影、打ち合わせなどが中止になり、ステイホーム期間に突入した。
「家にいる時間は増えたんですが、子どもたちの世話をしたりであっという間に一日が終わってしまいますね。特に小学生がいるので、横について宿題をこなすのにひと苦労。そんな中、ひとつやろうと決めたことは1日3つのものを捨てることです。でもなんだかんだ言って、洋服だけは手をつけられていないんですけどね」
日々の生活の中で、料理を丁寧に作ったり、子どものために何かを手作りするという時間の余裕ができて改めて気がついたことがある。
「私はリングが大好きなんですよね。ひとつひとつに職人の手が加わっているし、色石は天然の一点ものもあったりと奥深い。そこに込められた思いや技術、長い時間について考えて、作り手へのリスペクトがより深まりました。こう手の込んだものを作ってみようと思っても、到底まねできるものではないなと思ったんです」
丸山さんが選んだクラフツマンシップあふれるリングは7点。シャネル(右上)、ヴァン クリーフ&アーペル(右中央)、マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック(右下、中央下)、ロンドンのヴィンテージ(中央上)、ブリジット タナカ(左上)、ホーセンブース×スピネリ・キルコリン(左下3連)のラインナップだ。
「ヴィンテージのものから最新のデザインも好き。シルバーかゴールドかというのも気にしない。どこか可愛いポイントのあるものを選んでいます。私にとって洋服や靴はオンラインで買えるけれど、リングは実際に身につけて触れないとわからないもの。外出ができるようになったら、いい出合いを求めて探しに行きたいです」
photography: TISCH 〈UM〉 edit: Michino Ogura