06/竹淵智子さん

引っ越しを経て残ってきたものは、
これからの人生でも大切な相棒

 竹淵智子さんは4月1日に小学校への入学を控える子どものタイミングに合わせ、生まれ育った実家をリノベーション。東京から横浜へと引っ越しを済ませていた。
「住宅街ですが、すぐ裏手に山があり自然に囲まれた環境です。庭にミントやラベンダーを植えたり、ベランダでコーヒーを飲んでみたりと避暑地に住み始めたような感じ。昔は興味がなかったけれど、この歳だから楽しいのかもしれません」
 がらりと変わった環境の中、新たにウォークインクローゼットを作ったことで、ファッションとのつき合い方が次のフェーズに移ってきたと語る。
「ワードローブの再確認をしたことで、寝かせていた服のよさを発見しました。仕事のときに着る服と家で着る服の中間に、ちょっと近所に出かける服というカテゴリーが生まれたり。今日は何を着ようかなとワクワクする気持ちが戻ってきました。洋服ラックの上の棚にバッグや帽子を並べてみたんですが、改めてかごバッグの可愛さに悶絶! かごバッグって冬に出合い、これから来る楽しい夏のことを想像して買うことが多いんです。たとえば、子ども用ですが気にせず持ってるボンポワン(右上)、パイナップル形のH&M(右中央)、海外のスーベニールのようなかご(右下)、スクエアのフォルムとフルーツのついたデザインがツボだったラドロー(中央上下)、ビーズが編まれたシュリンプス(左上)、ヘイマット アトランティカ(左中央)、セレクトショップPiliで買った長岡由記さんの竹かご(左下)などなど。若いときはマーケット用の大きなかごを買うことが多かったのですが、最近は小ぶりできちんとして見えるデザインに惹かれています。数々の買い物を経て残ったアイテムは、これからの人生でも愛用していくだろうなというものばかりですね」
photography: Satoshi Yamaguchi edit: Michino Ogura

FEATURE