Profileロサンゼルス出身。2001年よりミラノを拠点に、ジャーナリストとして米版『ハーパーズバザー』『WSJマガジン』などで活躍。2015年に自身のブランド「La Double J」を設立。 Now 仕事のシーンで愛用しているのは、「La Double J」の端正な仕立てのシャツドレスとワイドパンツ。70年代のムードがにじむ鮮烈なプリントアイテムを気負いなく取り入れている コレクションに行くなら... 野に咲き乱れる花がモチーフのコートとフレアパンツ。元気が出る配色のボーダーポロニットはいずれも「La Double J」。メイド・イン・イタリーの仕立てのよさと色彩に脱帽 「ファッションは、喜びにあふれ、気分を上げてくれるもの」 2000年代初めからコレクションスナップ企画の常連だったJ.J.マーティン。17年間に及ぶ、ジャーナリストとしてのキャリアを経て、現在は自身が設立したブランド「La Double J (ラ・ダブル・ジェイ)」のクリエイティブ・ディレクターとして活躍している。 「ヴィンテージが大好きで、特にその柄や色に愛着を感じる」という彼女が、2015年に所有のヴィンテージピースを販売するeコマースブランドとしてスタートした。2017年にオリジナルのトータルルック・コレクションを始めてからは、瞬く間にビジネスが成長。ホームコレクションや他ブランドとのコラボなどにまで広がっている。今年5月にはミラノのスピガ通りにブティックも構えた。彼女にとってファッションとは、「大切な表現方法であり、喜びにあふれていて、気分を上げてくれるもの」。「La Double J」のカラフルで過剰なデザインは、自由で楽しいムードに満ちている。しかも、イタリア製のプリントや仕立ては完璧でありながら、どこかに軽やかな抜け感があるのも特徴だ。当時のスナップにも、その片鱗が見える"抜け感" は、出身地カリフォルニアのムードを投影しているのかもしれない。 かつてショー会場を走り回って取材していた彼女も、現在は「友人のデザイナーのショーに行く程度」だというが、「ファッションウィークは、街中にエネルギーがあふれ、世界中の友達に会える、すごく楽しみなイベント」と、フィジカルなショーの再開を心待ちにしている。今回撮影した「コレクションに行くなら」というルックもハッピー気分満載。ファッション業界にも打撃を及ぼしたコロナ禍を経て、「以前は商品や店の情報を発信して顧客とつながっていたけれど、今ではZoomなども活用し、ヨガやメディテーションなどを通じて、精神的な面での深いつながりも追求するように。今後はメディテーションウェアや、家を楽しくする新アイテムを作っていきたい」と意欲を燃やしている。 ラデュレとコラボレートした食器などのコレクションがこの春デビュー。豊穣な命を象徴する「生命の木」などがモチーフに、これまでもヴァレクストラ、カルテルなど、J.J.のハッピーな精神に賛同したブランドとタッグを組んできた 大御所のアシスタントからスタイリストへ Mélanie Huynh Utzmann メラニー・ヒューイェン=ウヅマン