TOKYO / SNSを活用し、軸のあるディレクションで人気な2店舗 ②

Pelican Vintage

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1 切り替えがユニークなパラシュートジャケットと80年代のレタードTシャツの組み合わせがメンズアイテム好きならでは。ウールのパンツはジャンポール・ゴルチエ時代のエルメス。バッグは最近手に入れたばかりのグッチ

及川さやかさん
ショップオーナー。アパレルメーカーの企画や、高円寺、中目黒のヴィンテージショップ勤務を経て独立。2018年オンラインで古着の販売をスタートさせる。プライベートでは一児の母。

ペリカン ヴィンテージ
https://pelicanvtg.theshop.jp
Instagram: @pelican_vintage

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2 自宅の一角をストックとして使用。ほかにも買いつけた大量の商品は埼玉県にある倉庫で保管。定期的に販売分を取り出しこの場所へ移動させる。商品撮影も自宅でこなす 3 定期的に文京区本郷のカフェに併設された展示スペースを利用して、ポップアップショップを展開している。詳細はインスタグラムをチェック
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4 買いつけは家族でアメリカ西海岸と東海岸へ。愛娘とのツーショット 5 バイイング時は、身軽&日焼け対策を心がける。つばが長めのキャップにサングラス。寒暖差に対応するスカーフは手放せない。エルメスのポシェットにはパスポートとクレジットカードを。中身が一目瞭然なカゴバッグには、おやつや哺乳瓶など育児グッズを入れて 6 買いつけ時の記録写真。貴重なセットアップをゲット



オンラインと現場の2軸でモード好きを虜に

オンラインとポップアップ形式で販売を展開し「いかに素朴なアプローチで、華やかで上品な色気を演出するか」をモットーに発信しているPelican Vintage。オーナーの及川さんは、アパレル企業でのデザイナーを経験。大量生産の上に安価で消費されていく服の多さにショックを受け、ヴィンテージショップの販売に転職した。メンズアイテムを取り扱うなかで、古着の知識を得たという。その後はライフステージの変化とともに、独立を決意。ハイブランドと合わせやすいモダンなヴィンテージを取り扱い、モード好きにファンが多い。

「結婚し出産後も無理なく仕事を続けたかったので、時間に融通がきくオンラインで販売する選択をしました。年に2回アメリカの東と西海岸で買いつけをしていたのですが、アメリカに住むパートナーの家族の支えもあり作業に集中できました。現地で直接アポ入れをし、テイスト、年代、ブランドものを扱っているかなど、探している分野に明るいディーラーと交渉します」

しかし、コロナ禍に突入し渡航が困難になると、買いつけを工夫する必要性に直面する。なじみのディーラーに探しているものを細かくメールで伝え、写真でアイテムを選別することに。新しいバイイング方法は、専門的な知識とサイズ感に対する勘が求められた。前職で多くの生地を見てきたからこそ、写真でも実際のアイテムが想像しやすい。コロナ禍の逆境のなか定期的に開催しているポップアップでは、対面の接客をすることでニーズの変化を肌で感じることも。東京ではさらっと着やすい服が好評な一方、オンラインの顧客にはマニアックな商品が人気だったが、最近は変化が。
「以前よりスポーティで日常的に着られるデザインが、オンラインでもポップアップでも人気。そして、カラフルな服が期待されていると感じます。また、ドリス ヴァン ノッテンのアーカイブも探している方が多いので集めています」



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