1950年代後半から60年代にかけて、写真家のカールハインツ・ワインバーガーが写真に収めたドイツの若者たち。デニム・オン・デニムをはじめとするベーシックな装いに、リーゼントヘア風のヘアスタイル、そして大ぶりなチェーンアクセサリー。一筋縄ではいかない彼らの着こなしこそ、まさに飯田珠緒さんの"核"となるスタイルだ。
「普段着用しているアイテムは、Tシャツやデニム、ジャケットなど、スタンダードなものが多いです。でも、それだけだとつまらなく見えてしまう。そこで、いつもスタイリングのどこかに必ず"壊す"要素を加えています。たとえば、カジュアルな装いの日には、足もとにあえてドレッシーなロジェ ヴィヴィエのパンプスを合わせてみる。あるいはパンキッシュなピアスをつけるなど。そうすると、着こなしがいい意味で崩れて好みのバランスになるんです」。
この感覚は、日々の仕事にも通じているという。「ビジュアル作りでも、ただ"可愛い"を作るのではなく、そこに毒っ気を入れるなど、"壊す"行為は忘れません」。ほんの少しのズレが生むウィットと奥行きが、飯田さんのスタイルを形作っている。
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