ミヤコ・ベリッツィ@ニューヨーク

Miyako Bellizzi
サンフランシスコ出身。高校卒業後、家族のルーツであるNYへ。2011年頃からスタイリスト兼コスチュームデザイナーとして活動し最近はブランドのコンサルタント業も。フィルムメーカーのボーイフレンドとイーストビレッジに在住。

 

服を介してストーリーを鮮明に伝える

ベニー&ジョシュア・サフディ兄弟監督の映画『アンカット・ダイヤモンド』(’19)や『グッド・タイム』(’17)など劇中の登場人物のスタイリングから広告まで幅広い分野で活躍するミヤコ・ベリッツィさん。

「常にストーリーを意識しながら仕事をするように心がけています。服そのものというより、その作品が何を伝えようとしているのか。私の仕事はストーリーテリングの要素の一部に過ぎないのです」。

そんな彼女にとって、NYの街は離れることを想像できないほど特別な場所。
「ここの人やエネルギーが本当に好き。東京とNYはとても似ていますが、大きな違いは人と文化が多様であること。外出時はいつも人を撮影しています。個性豊かなこの街での人々の装いは、大きなインスピレーション源です」。

現在の目標は、スタイリングに加え、映画のための衣装デザインをもっと手がけていくこと。
「デザイナーになることも夢のひとつでした。商業的な服ではなく、ファッションを媒介とするマルチ・アーティストに関心がありますね」

STYLE ヴィンテージも縦横無尽にミックス

ミヤコ・ベリッツィ@ニューヨークの画像_1

1 1920年代に建てられたアパートにヴィンテージ家具を配した自宅は、撮影の混沌から気持ちを切り替えられる憩いの場。古きよきものを愛する彼女のワードローブも古着が9割を占める。’50sのカシミヤのカーディガンにマルニのスカート、ナイキのヴィンテージのボウリングシューズでトーンを揃えて

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2 マルニのアシンメトリートップスに古着のトラウザーを合わせたシンプルな装いで、ドレスアップのときも等身大に
3 「現場では動きやすさが重要なので、機能的なメンズウェアとのミックスは定番」。メンズのトラウザーに今最も注目しているブランド、Commissionのベストを合わせて。靴はFluevog。「いつも身につけているシルバーピアスはすべて友人のブランド、E.M. Kelly」
4 Commissionのセットアップスカート。「ガーリーなテイストも大好きなんです」
5 ボウリングバッグはヴィンテージのプラダ

ADDRESS 友人が経営するお店が行きつけ

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6 今ホットなエリア、ローワーイーストサイドにあるシーフードレストラン「Cervo’s」(@cervosnyc)。「新しいお店を開拓するのも好きだけど、友人が経営するこのお店をボーイフレンドと毎週末訪れてしまいます」
7 マニラクラムのヴィーニョ・ヴェルデ蒸し$19。「日替わりメニューはどれも本当においしいの!」
8 今年の4月末、同じエリアに初の旗艦店がオープンしたヴィンテージショップ「ENDING SOON」(@endingsoon.world)のオーナーは10年来の親友。黒いボタンがアクセントとなったノーマ カマリのジャケット$295
9 デザイナーズから無名のヴィンテージまでメンズ、ウィメンズ分け隔てなくミックスした空間は、彼女のワードローブにも通じる

WORK スタイリング以外の領域も手がける

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10 「ストリートのリアルな人は私のインスピレーション源。作中のキャラクター作りの大きなアイデアになっています」。80年代後半のハーレムの人々を撮影した内藤カツの『Once In Harlem』や、リュック・ショケによるペレストロイカ以降のロシアのドキュメンタリーなど、さまざまな時代と国の人々を捉えた写真集をコレクト
11 昨年公開されたHBOドラマ「Scenes from a Marriage」の仕事。「衣装デザインも手がけ、8カ月にわたる一大プロジェクトでした」。主演俳優オスカー・アイザックの新たな魅力を引き出した上質なベーシックスタイルが話題に Instagram: @miyakobellizzi
12 雑誌『HOMME girls』のvol.6で特集したシャネルのストーリー。初めてディレクションとスタイリングをともに担当した思い出深いページ。モデルは新進気鋭の俳優として注目度の高いハバナ・ローズ・リウ(@babywhiterice

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