アイ・カモシタ @ロンドン

Ai Kamoshita
バンタンデザイン研究所デザイン科卒業。スタイリスト・北村道子さんの作品に感銘を受けて、2008年に渡英。Panos Yiapanisのもとで6年間アシスタントを務め、David Simsなどとの仕事も経験。2016年に独立し、精力的に活動を続ける。

 

いつも新たなクリエイティブを模索

ロンドンを拠点に、『VOGUE ITALIA』などのエディトリアルやコマーシャルの仕事で活躍するアイ・カモシタさん。『SPUR』2021年2月号ではアーティストのリナ・サワヤマさんの企画も手がけた。

「ロンドンはインスピレーション源にあふれた都市。多様なカルチャーを背景に持つ人がいて、異文化のミックス感も面白いんです」。

仕事においては、広い視野を持つようにしているという。
「以前からジェンダーや体型にこだわらずにモデルのセレクトをすることも多かったです。"この服はこの人にしか合わない"など固定観念を持たないよう意識していますね」。

ロンドンにいるからこその日本への目線や距離もユニーク。
「最近、日本人のフォトグラファーと仕事をするのがすごく興味深くて。前回の帰国時には、自分からホンマタカシさんのエージェントにアプローチし『DAZED & CONFUSED』の撮影をしました。日本人同士だからこそ、見えない部分でつながっている感性がある気がしていて、イギリスとの架け橋になるような仕事をしていきたいですね」

STYLE "ノールール"で、特定のカテゴリーにとらわれない

アイ・カモシタ @ロンドンの画像_1

1 「以前からバイクには乗っていたのですが、帰国時に友人とツーリングして改めて楽しさを実感し、去年購入。ストレス解消にもなります」。ガーリーなコム デ ギャルソンのトップスに、ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソンのアウターをオン。デニムはヴィンテージのLevi’s®

アイ・カモシタ @ロンドンの画像_2

2 イーストロンドンにあるカモシタさんのスタジオにて。バスの運転手の休憩所だったビルを改装してクリエイターのシェアオフィスに。部屋の窓が大きくてお気に入り。「ヴェネチア・ビエンナーレで作品を見て好きになり、最近このTシャツが発売され、購入した」というアーティストのAnne ImhofのTシャツにMame Kurogouchiのパンツとサングラス、フィービー・ファイロ時代のセリーヌの靴を合わせた
3 仕事ではヘルムートラングのトップスとスカートに、コム デ ギャルソンのスパッツを重ねて。バッグはボッテガ・ヴェネタ
4 Molly Goddardのピンクのチュールもジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソンの迷彩ドレスで甘く着ない。OTTOLINGERのバッグも際立つ
5 日常に香りも欠かせない。(右上から時計回りに)anatomēのスプレー2種、Diptyqueのクリーム、ニールズヤードのハンドスプレー、BYREDOのヘアスプレー
6 Mame Kurogouchiのサングラスは色違いで愛用している
7 「ロンドン発、Gala Colivet Dennisonのリングは最近購入しました」

WORK 新たな美の価値観を提示

アイ・カモシタ @ロンドンの画像_3

8 「ギャラリーには頻繁に通い、日頃から気鋭のアーティストをリサーチしています。最近はLAで観たピピロッティ・リストの映像が印象的でした」。Branka Nevesのストリート写真集『Hens and Chicks』と『Robust Flowers』にはスタイリングのヒントが満載。アーティストのAlexandra Birckenの作品集『A-Z』は、テクスチャーのミックスなどの参考にする
9 Mame Kurogouchiの2022-’23年秋冬コレクションのショースタイリング。手がけるのは5シーズン目。「ディテールにこだわりが多いデザインなので、きれいに引き立つよう意識しています」
10 『1 Granary』での企画。被写体はデザイナーでもあり、ボディアートを手がける友人、Michaela Stark。「既成概念とはまったく異なる形で、女性の体の美しさを表現できたので気に入っています」

ADDRESS プラントベースのカフェで昼食を

アイ・カモシタ @ロンドンの画像_4

カフェ「SUPER NATURE x SITE」(@supernature_x_site)は、フードウェイストを減らすために野菜の皮などをパウダー状にして使ったドリンクなども提供。「2年前からIBS(過敏性腸症候群)になり、野菜とタンパク質中心の生活です。野菜を豊富に摂れるのがうれしい」
11 定番メニューはオイスターマッシュルームケバブ£8
12 自然光が差す席で。「スタジオから近いのでよくひとりでランチに訪れます」

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