キム・イェヨン@ソウル

Ye Young Kim
1996年に留学生としてイタリアに渡り2007年頃にイギリスへ。その後アメリカに渡り、’20年9月にソウルに帰国。90年代末からスタイリストとしてのキャリアをスタートし、以前はモデル活動も。愛猫のオスカー、ジュジュ、ココと暮らす。

 

相手との関係性とディテールを重視

バンド・HYUKOHとの仕事でよく知られ、雑誌『DAZED & CONFUSED』やBTSなども所属する会社「HYBE」の仕事も数多く手がけるキム・イェヨンさん。

「アイドルグループのENHYPENも担当しました。新たにデビューするアイドルの場合は、絵作りを担うビジュアルクリエイティブディレクターとしての役割が多いです。仲のいいアーティストのHYUKOHやsogumm、Mudd the studentとの仕事ではスタイリングを主に手がけていますね」。

ただ服を選んで着せるだけではなく、イメージを統括する上で"パーツ"が大切だと語る。
「写真に撮ると、ある一部分が浮き彫りになって見えたりしますよね。そこに気づき、時に引き立たせることも重要だと思います。スタイリングは共同作業なので、被写体のパーソナリティもとても大事。仕事の前にたくさん話をするよう心がけていますね。私を通じて相手のアイデンティティを引き出したいんです。HYUKOHの場合はうまく私のテイストとミックスされ、どちらにも偏らずシナジー効果を発揮しています」

STYLE 仕立ての洗練された服を、コージーに着る

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1 アメリカ時代に入手したヴィンテージチェストの上には、自身のアーカイブの写真を額装して置いている。ジル サンダーのセットアップを端正にまとう。「アクセサリーはあまり重ねずシンプルな装いが好み。テーラリングや形、生地を重視します」

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2 「仕事では動きやすく、きちんとした印象のシャツをよく着ます」。Haider Ackermannのシャツに、 LexxFingerMarchéのパンツでトーンを揃えた。靴はCamper
3 気楽な外出はDADA ServiceのスウェットとBLESSのパンツで
4 「スーツスタイルは、上質な生地とカラーにこだわります。たまにハイヒールを履くことも」。WILLIAM K PARKの黄色が鮮やかなセットアップに、プロエンザ スクーラーの靴をオン
5 お気に入りのルメールのバッグ。「派手なメゾンのものよりも、シンプルで小さなバッグのほうがしっくりなじむんです」

ROOM 部屋は、シンプルで居心地がいい空間に

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6 イギリス時代から暮らす3匹の猫たちは、大切な家族
7 ミラノ拠点の画家、Getulio Alvianiのレインボーの絵
8 リビングのテーブルにiPadを広げてワークスペースに。「最近、アイドルを手がける上で、着想を得るためにアニメ『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』を見たら、ハマってしまいました(笑)」
9 右上から時計回りにHYUKOH、Mudd the student、sogumm、チャン・ギハのCD。「みんな長年一緒に仕事してきたし、音楽とスタイルでお互いインスピレーションを与え合う存在です」

WORK  HYUKOHとの仕事はターニングポイント

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10 「チームがとても大事」というイェヨンさん。よく一緒に仕事をするフォトグラファーのチョ・ギソクさん(@chogiseok)とヘアアーティストのガベさん(@gabe.shin)、メイクアップアーティストのオ・ソンソクさん(@ohseongseok)と手がけた『DAZED & CONFUSED』の2021年8月号の企画。ストリートのムードとオートクチュールな衣装との融合がテーマ
11 『DAZED & CONFUSED』の2018年6月号のHYUKOHとのカバーストーリー。「一緒に旅行もする彼らからはとてもいい影響を受けました」

ADDRESS 仕事の気分転換に訪れるアドレス

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12 「Mother offline」(@mother.offline)は行きつけのカフェ。「同じ業界の仲間たちが経営しているので、親しい雰囲気がありとても落ち着きます。リフレッシュしたいときは、2階のオフィスでお喋りすることも」。シグネチャーのハンドドリップコーヒー₩8,500、クッキー₩3,800、チャイミルクティー₩8,500
13 モダンな内装も魅力
14 「好みのミニマルなデザインから変わった服まで揃うヴィンテージショップ」とイェヨンさんが語る「STROMOVKA」(@strmvk)。80〜90年代の知られざるヨーロッパブランドも陳列
15 BLESSのレアアイテムも

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