他業種に身を置いた経験から、ファッション業界が性差別の少ない恵まれた環境だと改めて実感した早川すみれさん。さらに2023年秋にテート・ブリテンのエキシビション『SARAH LUCAS HAPPY GAS』を観て、 ユーモアとともに女性性を謳歌する作品の数々に感銘を受けた。そんな早川さんが今気になるアーティストやブランド、ショップに共通するのは、女性がくすっと笑えて、同時に前向きな気持ちになれるところ。新しい考え方を自由に選び取っていいと教えてもらえるからだ。「マーケティングとして作為的にフェミニズムを謳うのではなく、あくまで自分の感性を表現している。そんな自然発生的なポジティブマインドを持つ人や物に惹かれます」
他業種に身を置いた経験から、ファッション業界が性差別の少ない恵まれた環境だと改めて実感した早川すみれさん。さらに2023年秋にテート・ブリテンのエキシビション『SARAH LUCAS HAPPY GAS』を観て、 ユーモアとともに女性性を謳歌する作品の数々に感銘を受けた。そんな早川さんが今気になるアーティストやブランド、ショップに共通するのは、女性がくすっと笑えて、同時に前向きな気持ちになれるところ。新しい考え方を自由に選び取っていいと教えてもらえるからだ。「マーケティングとして作為的にフェミニズムを謳うのではなく、あくまで自分の感性を表現している。そんな自然発生的なポジティブマインドを持つ人や物に惹かれます」
長瀬哲朗さんに師事し、2011年に独立。2014年には文化庁新進芸術家在外研修員としてベルギーでダンスカンパニーの舞台衣装に関わった。現在は雑誌や広告を中心に、活躍。モダンで遊び心のあるスタイリングに定評がある。
1 UGLY SWEATER CLUB
「エッジのきいたデザインと、年配の編み手の方々が持つ技術が融合。＂不格好な＂という意味を持つ＂アグリー＂と、年代問わず参加できる＂セータークラブ＂を合わせたブランド名も面白い」。サンクトペテルブルクにて主婦や定年退職後の女性が自宅で編んでいる。
手袋￥18,700／RHC ロンハーマン（アグリーセータークラブ）
2 Pien
地元の女性職人と技術を交換し学び合い製作するアムステルダムのブランド。「研ぎ澄まされたフレッシュなアイテムの作り手が、実は熟練の職人というのがいい！個々人の想いやパワーでものづくりに向き合う姿勢に惹かれます」。
バッグ￥30,000／エスメラルダサービスドデパートメント（ピーン）
3 DURAN LANTINK
「男性がウィメンズの服を作る場合、性的な魅力を称える傾向が多いと思いますが、このブランドはパーツを誇張するデザインで、大きすぎる胸やお尻を『可愛い！』と純粋に捉えている感じがします」。デュラン・ランティンクはアップサイクルの理念を持つ
4 néné petit
写真家の岡㟢果歩さんとスタイリストの中本ひろみさんによるユニットの写真。昨年開催された写真展『étude』ではオブジェティックな足を100枚展示した。「意図的にプラスサイズモデルを起用し、ボディポジティブを掲げることが多い現代ですが、この作品では足をただアートとして捉えているところがいい」
5 PAULINE DUJANCOURT
複雑かつ緻密なニットの作り手として、フランスの退職者や障がいがある女性にも委託。「フルタイムの勤務が難しい方が無理のない範囲で働けているのが素晴らしい」。
トップス￥264,000／ロンハーマン（ポーリーヌ デュジャンクール）
6 SEASON
スーザン・チャンチオロを愛するオーナーが厳選した、インディペンデントなブランドが並ぶセレクトショップ。ほとんどが日本での取り扱いはこの店のみ。「意思ある店主の哲学による＂温度感＂がある物選びが唯一無二」。
手前のトップス￥38,500／シーズン（ガービッヂ コア）
東京都港区北青山3の12の7 カプリース青山402
営業時間：12時〜20時 不定休
Instagram: @seasonvoice
7 SARAH LUCAS
1996年に制作されたサラ・ルーカスの《Self Portrait with Fried Eggs》。「慣習的な女性のポートレートを覆す洒落のきいた表現は、30年後でもユーモアと強さにあふれています」
