クリエイションからスタイル、パーソナリティまで全てにおいてインスパイアリングな二人の女性。今回は彼女たちの最新ニュースをお届けしましょう。
まずはおなじみ、昨年はメゾンの20周年を祝ったマリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック。彼女はパリをベースに、アトリエとセカンドハウスのあるインドの古都、ジャイプールで一年のうちの4、5か月を過ごします。彼女の最新作は、ひし形のアメジスト、またはクオーツのロザンジュ・シニェ リング。イニシャル・グレービングは、オーダー後約2か月で完成します。また、昨年発表されたバカラとのコラボレーション・コレクションには、新色が加わりました。このラインは、マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤックで象徴的な八角形のカットを取り入れた、クリスタルジュエリーの一連です。
そして彼女の最新ニュースは、ファイナンシャル・タイムズ紙の土曜日版How to Spend Itの記事と表紙。マリーエレーヌいわく「取材を受けたので掲載を楽しみにしていたけれど、表紙になったのは知らなかったの。NYの友達がすぐに送ってくれて、びっくり!」。この雑誌では、毎号ファッションやアート界の著名人が案内する旅行ガイドが面白く、私も旅行の際にはいつもウェブ版を参考にしています。今回は、ジャイプールのおすすめアドレスのほか、1995年に初めて彼女がこの街を訪れた時の印象やインドのクラフツマンシップに関する語りなどもあり、とても読み応えがありました。
もう一人は、SPUR'16年8月号「ゲッティ家の華麗なる女たち」とミナコラム'16年9月15日の投稿で紹介した、ロンドンのサビーヌ・ゲッティ。2年前に結婚したゲッティ・イメージのご子息との間には、今年初めにベビーが誕生しました。社交界、ファッション界のアイコンとしてのステイタスはそのままに、ママとしての新しい生活がインスピレーションになったという彼女の新作は、「ベビー・メンフィス」。これはいわば、色とりどりのトパーズを使ってジグザグや波型でポップに仕上げた、昨年の「メンフィス」コレクションの子供版。“ベビー”をテーマに元来のデザインが華奢に、可愛らしくこなれています。特にリングやブレスレットは小さくなった分重ね付けがしやすく、自分だけの着こなしも自由自在。ちなみにメンフィスとは、’80年代にイタリアから広がった、カラフルでグラフィカルなデザインのブームです。彼女は第32回イエール国際モード&写真フェスティバルでアクセサリー部門の審査員を務めるというから、月末にイエールで会うのが楽しみです。
パリ在住。ファッション業界における幅広い人脈を生かしたインタビューやライフスタイルルポなどに定評が。私服スタイルも人気。
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