ピエール・ポランの家具を配した環境で体験する、イソップ のフェイシャル

植物の底力を生かしたスキンケア&ヘアケア・プロダクツでおなじみの、イソップ。数か月前に中目黒にオープンしたイソップ東京店では、フェイシャル トリートメントも始まりました。パリでは4月末まで期間限定で、スペシャルな内装のトリートメントルームがオープン。「Aesop and Paulin,Paulin, Paulin」企画のインテリアでは、ピエール・ポランによるイソップ仕様の家具を配しています。ちなみにポランは20世紀後半に活躍し、エリゼ宮の内装を手がけたことでも知られる、フランスの家具デザイナー。きっかけは、イソップのパリ9区店に置いていたピエール・ポランによるデザインの椅子が、たまたま店の前を通りかかったバンジャマン・ポランの目にとまったことでした。ポラン氏の息子である彼はこの機にイソップの世界観に興味をもち、その後会ってみたイソップの内装建築家とも話が盛り上がったとか。そしてコラボレーションは、ピエール・ポランのアーカイブ管理やスペシャル・プロジェクト、オリジナルデザインの復刻商品化などに携わる会社、「ポラン、ポラン、ポラン」が家具のセレクトをアドバイスするという形で進行しました。

彼のクリエイションについては、ちょうど昨年ポンピドゥセンターでのピエール・ポラン展でおさらいしたばかり。私が知る限り、彼の家具はそのポップなデザイン性から、複数の色のコンビネーション、それも強い配色で仕上げられることがほとんどです。しかしイソップではベージュの濃淡で統一、和の世界観を思わせる穏やかな雰囲気にまとめられました。ちょっと、改装前のホテルオークラを思わせます。

サントノレ通りにあるイソップ・オフィス内仮設としてのスペースで体験する「フェイシャル・アポイントメンツ」では、まず温かみのあるトーンと流れるようなラインのピエール・ポランの家具を崇めて、視覚から"癒し"に入ります。そしてハーバルティーをいただき、肌に関する簡単な問診を受けた後、いよいよトリートメントへ!ぶどう種子配合のメイク落とし「リムーブ」、カモミールのつぼみ配合の「フェブラス フェイス クレンザー」から、「グリーンティー・トニックローション」まで、どのプロダクツも植物のアロマが香り、酸化防止効果大。私のお気に入りは、フレッシュな香りの「フェイシャル クレンザー 45」。ここに配合されているパセリ種子オイルは、肌のバランスを整えて、疲れや刺激からの回復を促してくれる優れものです。トリートメントは最新の器具を使わず、あくまでアナログ。フェイシャル・セラピストの魔法の指がものを言います。腕や頭皮、肩、首筋のマッサージもツボを得たデリケートなタッチで、なんとも至福の1時間でした。

Aesop Facial Appointments

83, rue Saint-Honoré 75001 Paris tel +33 1 47 03 97 40

「イソップ東京店」でのアポイントメントは電話で。 03-6455-0757

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ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子

パリ在住。ファッション業界における幅広い人脈を生かしたインタビューやライフスタイルルポなどに定評が。私服スタイルも人気。
https://www.instagram.com/minakoparis/

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