「トゥット・ポンティ」展より、1960年に完成したイタリア・ソレントのホテルParco dei principi の内装を再現した一角。© Gio Ponti Archives Mad 2018 ParisTutto Ponti, Gio Ponti Archi-Designer photo@ Luc Boegly
「トゥット・ポンティ」展より。右:折りたたみテーブルApta(1970)courtesy Ermes Ponti © Gio Ponti Archives, Milan 左:椅子(1936)© Gio Ponti Archives, Milan
「トゥット・ポンティ」展より。右・左:共にベネズエラ・カラカス Villa Planchartのリビングルーム(1957)© Antoine Baralhé. Caracas, Fondation Anala et Armando Planchart
「マイケル・ジャクソン:オン・ザ・ウォール」展より。ポスターにもなっているこの写真An Illuminating Path はデヴィッド・ラシャペルの作品(1998)© David LaChapelle
「マイケル・ジャクソン:オン・ザ・ウォール」展より。右:アンディ・ウォーホールによるシルクスクリーンの肖像画 Michael Jackson
(1984)The Andy Warhol Museum, Pittsburgh; Founding Collection, Contribution The Andy Warhol Foundation for the Visual Arts, Inc. © The Andy Warhol Foundation for the Visual Arts, Inc. / Licensed by Adagp, Paris, 2018 左・KAWSによる作品Magazine Interview (Septembre 2009)Photo © Farzad Owrang
イギリスの異色アーティスト、グレイソン・ペリーの個展は開催中〜19年2/3。La Monnaie de Parisにて。11, quai de Conti, 75006 PARIS www.monnaiedeparis.fr写真のオブジェはGrayson Perry © Monnaie de Paris / Martin Argyroglo
グレイソン・ペリー展より。右:壺 Precious Boys(2004) © Grayson Perry (Courtesy the artist and Victoria Miro, London / Venice) 左:女装したアーティスト自身(Grayson Perry, 2016) © Richard Ansett.jpg
おなじみのミュージカル映画の舞台裏や貴重なビデオが見られる展覧会「コメディー・ミュージカル」は開催中〜19年1/27。Cité de la musique - Philharmonie de Paris 221, avenue Jean-Jaurès 75019 Paris https://philharmoniedeparis.fr 右:展示作品抜粋のモザイク。左:「ロバと王女」でカトリーヌ・ドヌーヴが着た衣装 photo: Minako Norimatsu
「Sugimoto Versailles, Surface of Revolution」展より。フランス館に設置されたのは、マダム・タッソーによる蝋人形をモデルとした肖像写真“ナポレオン・ボナパルト” (1999,courtesy of the artist) photo ©Tadzio
「Sugimoto Versailles, Surface of Revolution」展より。右:プラ・フォン池には、ガラスの茶室「聞鳥庵/ モンドリアン」が。(2018,Courtesy of the artist & Pentagram Stiftung)左:べルヴェデール亭の中心を陣取るのは、3次関数を形に置き換えたアルミとスチールのスカルプチャー“Surface of Revolution”(2018, Courtesy of the artist)。共にphoto ©Tadzio
ポップアップ・ストア「資生堂 ジャパニーズ・ビューティ・ステーション」は開催中〜12月2日。18 Rue de Turenne, 75004 Paris 写真はスペース内、花椿誌80周年の回顧展コーナー。Photo:Minako Norimatsu
「資生堂 ジャパニーズ・ビューティ・ステーション」より。右:花椿誌の歴史を語るウインドウ。左:花椿誌最新号のインスタレーション。キュレーションは、ティファニー・ゴドイと元コレットのサラ・アンデルマン。Photos: Minako Norimatsu
装飾美術館内ジオ・ポンティ展と反対側の棟では、「Japon-Japonismes」 展が始まった。写真は田中一光の1981 年作のポスター“日本舞踊”をプリントした、イッセイ・ミヤケのプリーツ・ドレス(2016年春夏)© Issey Miyake INC.
「トゥット・ポンティ」展より、1960年に完成したイタリア・ソレントのホテルParco dei principi の内装を再現した一角。© Gio Ponti Archives Mad 2018 ParisTutto Ponti, Gio Ponti Archi-Designer photo@ Luc Boegly
「トゥット・ポンティ」展より。右:折りたたみテーブルApta(1970)courtesy Ermes Ponti © Gio Ponti Archives, Milan 左:椅子(1936)© Gio Ponti Archives, Milan
「トゥット・ポンティ」展より。右・左:共にベネズエラ・カラカス Villa Planchartのリビングルーム(1957)© Antoine Baralhé. Caracas, Fondation Anala et Armando Planchart
「マイケル・ジャクソン:オン・ザ・ウォール」展より。ポスターにもなっているこの写真An Illuminating Path はデヴィッド・ラシャペルの作品(1998)© David LaChapelle
「マイケル・ジャクソン:オン・ザ・ウォール」展より。右:アンディ・ウォーホールによるシルクスクリーンの肖像画 Michael Jackson
(1984)The Andy Warhol Museum, Pittsburgh; Founding Collection, Contribution The Andy Warhol Foundation for the Visual Arts, Inc. © The Andy Warhol Foundation for the Visual Arts, Inc. / Licensed by Adagp, Paris, 2018 左・KAWSによる作品Magazine Interview (Septembre 2009)Photo © Farzad Owrang
イギリスの異色アーティスト、グレイソン・ペリーの個展は開催中〜19年2/3。La Monnaie de Parisにて。11, quai de Conti, 75006 PARIS www.monnaiedeparis.fr写真のオブジェはGrayson Perry © Monnaie de Paris / Martin Argyroglo
グレイソン・ペリー展より。右:壺 Precious Boys(2004) © Grayson Perry (Courtesy the artist and Victoria Miro, London / Venice) 左:女装したアーティスト自身(Grayson Perry, 2016) © Richard Ansett.jpg
おなじみのミュージカル映画の舞台裏や貴重なビデオが見られる展覧会「コメディー・ミュージカル」は開催中〜19年1/27。Cité de la musique - Philharmonie de Paris 221, avenue Jean-Jaurès 75019 Paris https://philharmoniedeparis.fr 右:展示作品抜粋のモザイク。左:「ロバと王女」でカトリーヌ・ドヌーヴが着た衣装 photo: Minako Norimatsu
「Sugimoto Versailles, Surface of Revolution」展より。フランス館に設置されたのは、マダム・タッソーによる蝋人形をモデルとした肖像写真“ナポレオン・ボナパルト” (1999,courtesy of the artist) photo ©Tadzio
「Sugimoto Versailles, Surface of Revolution」展より。右:プラ・フォン池には、ガラスの茶室「聞鳥庵/ モンドリアン」が。(2018,Courtesy of the artist & Pentagram Stiftung)左:べルヴェデール亭の中心を陣取るのは、3次関数を形に置き換えたアルミとスチールのスカルプチャー“Surface of Revolution”(2018, Courtesy of the artist)。共にphoto ©Tadzio
ポップアップ・ストア「資生堂 ジャパニーズ・ビューティ・ステーション」は開催中〜12月2日。18 Rue de Turenne, 75004 Paris 写真はスペース内、花椿誌80周年の回顧展コーナー。Photo:Minako Norimatsu
「資生堂 ジャパニーズ・ビューティ・ステーション」より。右:花椿誌の歴史を語るウインドウ。左:花椿誌最新号のインスタレーション。キュレーションは、ティファニー・ゴドイと元コレットのサラ・アンデルマン。Photos: Minako Norimatsu
装飾美術館内ジオ・ポンティ展と反対側の棟では、「Japon-Japonismes」 展が始まった。写真は田中一光の1981 年作のポスター“日本舞踊”をプリントした、イッセイ・ミヤケのプリーツ・ドレス(2016年春夏)© Issey Miyake INC.
この秋から冬にかけて、パリで開かれているアート展には、二つの大きな流れがあるようです。一つはカラフルでポップな、ワンダーランドのような展覧会。なかでも私の一押しは、トゥット・ポンティ。1921年から50年以上も活躍したイタリアのインテリア・デザイナー&建築家、ジオ・ポンティの回顧展です。カラフルでグラフィカルで、ウイットのきいた彼の作品の数々は、家具や照明はもちろん陶器からシルバー・ウエア、ファブリックまで、広範囲に渡ります。デザインに明るくない人も、展示品のいくつかは見たことがあるはず。彼が手がけたホテルや個人宅の内装も再現されていて、ワクワクする世界です。
Tutto Ponti, Gio Ponti Archi-Designer 展は開催中〜2019年2月10日まで。 Musée des Arts Décoratifsにて。 107, rue de Rivoli 75001 Paris
また、ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーで開かれて話題になった「マイケル・ジャクソン:オン・ザ・ウォール」展がパリにやってきました。彼の代表作のビデオクリップ、ステージ衣装、アルバム・ジャケットを始め、現代アートの作家たちによるインスタレーションや写真、絵画などは、インスピレーション・ソースとしてのマイケルをクローズアップ。私が見入ってしまったのは、エレイザベス・テイラー主演の映画「クレオパトラ」とマイケルのビデオ・クリップをクロスオーバーさせた、Michael Robinsonによるビデオ作品「These Hammers Don’t Hurt Us」です。ポップ・カルチャーにおける彼の影響力を改めて感じてうなること、請け合い!
Michael Jackson : On The Wall* 展は開催中〜19年2月14日まで。Grand Palaisにて。3, Avenue du Général Eisenhower 75008 Paris
もう一つの流れは、今年が日仏友好160周年に当たることから2019年2月まで続行中の、「ジャポニスム2018」。ここ1年ほどパリでは近代アート、建築の総括やら伝統芸能の公演など、数多くの日本絡みイベントが開催されて来ましたが、ハイライトはヴェルサイユ宮殿で開催中の、杉本博司展。写真を単なるビジュアルアートとしてより、広い意味での哲学として捉える彼の作品は、驚きに満ちています。ピンポイントの開催地は、かのマリー・アントワネットの憩いの地であったトリアノン。モデルはルイ14世を始めとするヴェルサイユ宮殿を象徴する人物、またヴィクトリア女王からサルバドール・ダリまで、宮殿を公的に訪れた著名人たち。写真が存在しなかった時代の人物たちが蘇ったかのような迫力のある写真の一連は、なんと蝋人形がモデルです。冬のヴェルサイユ宮殿に、杉本氏が言うところの“亡霊”たちに会いに行ってみては?
Sugimoto Versailles, Surface of Revolution 展は開催中〜19年2/17。ヴェルサイユ宮殿内、トリアノン区域にて。
ほかにもこの時期のパリには、見るべき展覧会が目白押し。詳しくは写真を参照してくださいね。
text: Minako Norimatsu