2019.12.07

遊びながらシルクのスカーフについて学ぶ、エルメス カレ・クラブ

エルメス カレ・クラブにて、”カレ”の世界を体験してきました。ちなみにカレは、シルク・ツイル製90cm四方の型を始め、ショールやバンダナサイズも含めたスカーフ類の総称。1937年にローンチされて以来メゾンのアイコニック・アイテムであるカレ・エルメスのデザインの舞台裏を覗きつつ、様々なアトラクションにも参加できる体験型のエキジビションが、ミラノやNYなど世界の5都市を巡回した後、やっとパリにやって来たのです。

会場は、北マレ地区のカロ・デュ・タンプル。18世紀建造、ガラスの天井が美しいホールです。まずは、ホテルのコンシエルジュ・デスクかとと見まごう受付「カレ・チェック」で会場地図をもらい、振り返るとそこには撮影ブース「カレ・クリック」が。私は写真よりもスタッフが着ていたカレ仕立てのジャンプスーツに気を取られつつ、ちょっと先になにやら楽しげなビューティ・パーラー仕立ての「カレ・カット」を発見。早速直行、好みのカレをピックアップし、希望の巻き方を選び、ずらりと並んだ鏡の前に席を取りました。手順もしっかり覚えながらカレを頭に巻いてもらったら、記念撮影。使わせてもらったカレを泣く泣く返却すると、三歩先の期間限定ストア「カレ・マニア」に足が向くのは偶然ではないでしょう。

興奮冷めやらぬ中、今度は「カレ・ストーリーズ」でお勉強。ブースに置かれたアナログ電話の受話器を取ると、展示されているカレにまつわる話がきけると言うシステムです。ジョン・ジョルノのアート作品、「ダイヤル・ア・ポエム」を思い出しました。そして「カレ・カフェ」で一休みしたあとは、いよいよエルメス カレ・クラブのハイライト、「カレ・スタジオ」へ。日本人野村ダイスケさんを始め11人のデザイナーたちがスカーフの模様を描いているところにお邪魔して彼らを質問攻めにするもよし、実演をじっと観察するもよし。締めにはカレのモチーフを舞台とした「カレ・パーク」で滑るスケーターたちを眺めましょう。さらにカラオケボックス「カレ・オケ」で一曲歌ったら、カレ気分は最高潮に!エルメス カレ・クラブ、いつか日本でも開催されることを祈りつつ….。

Hermès Carré Clubは12月8日 まで。ネットにて要予約
Le Carreau du Temple 4, rue Eugène Spuller 75003 Paris

 Text: Minako Norimatsu

ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子プロフィール画像
ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子

パリ在住。ファッション業界における幅広い人脈を生かしたインタビューやライフスタイルルポなどに定評が。私服スタイルも人気。
https://www.instagram.com/minakoparis/

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