ディオールの2020春夏オートクチュール・コレクション。刺繍でメッセージを刺した垂れ幕の前で、女神を思わせるキールックのグループショット。Photo : © Sarah Blais
ディオールの2020春夏オートクチュール・コレクションのショー会場は、パリ7区ロダン美術館の庭園に据えられた、ジュディ・シカゴにによる巨大なスカルプチャー。Photo: Courtesy of Dior
ディオールの2020春夏オートクチュール・コレクションのランウェイより。右:ファースト・ルックはゴールド・ラメのフリンジ・ドレス。左:ドレープを利かせたジャケットとパンツのスーツを、千鳥格子モチーフのジャカード織りで。Photos: Courtesy of Dior
ゴルチエ・パリのフェアウェル・ショーより。右:ショーの序章として投影された、映画『ポリー・マグー お前は誰だ?』(イヴ・クライン監督、1966年)の一シーン。左:リハーサル風景 photo© Anna Palermo
ゴルチエ・パリのフェアウェル・ショーより。右:ゴルチエと言えば、マリン・ルック。ジジ・ハディッドが着たセクシー版。左:ゴルチエの永遠の“ミューズ”、タネルも世紀末なルックで登場。Photos: Courtesy of Jean-Paul Gaultier
シュプールの1997年4月号より、ジャン=ポール・ゴルチエの初のオートクチュール・コレクションの特集。右:バックステージ photos: Jean-Marc Manson 左:アイコニックなデニムのルックを撮り下ろし。Photo:François Rotger
この時期、ショー以外に話題となったイベントから、フェラガモの復刻版Jamais Repoduitsのインスタレーション。右:Rocchetto (1939年)ではまるでローラーブレードのように、筒状のプレクシグラスを使用。左:ベネチアン・グラスのビーズ刺繍を施したFiesta (1957年)。photos: Courtesy of Ferragamo
メンズ最終日とクチュール初日、2日間に渡りマキシムズ・パリで開かれたプラダ・モード・パリ。アール・ヌーヴォー・スタイルのレストラン&クラブの所々に、人工知能に基づいたアートワークを設置。Photo: Courtesy of Prada
ディオールの2020春夏オートクチュール・コレクション。刺繍でメッセージを刺した垂れ幕の前で、女神を思わせるキールックのグループショット。Photo : © Sarah Blais
ディオールの2020春夏オートクチュール・コレクションのショー会場は、パリ7区ロダン美術館の庭園に据えられた、ジュディ・シカゴにによる巨大なスカルプチャー。Photo: Courtesy of Dior
ディオールの2020春夏オートクチュール・コレクションのランウェイより。右:ファースト・ルックはゴールド・ラメのフリンジ・ドレス。左:ドレープを利かせたジャケットとパンツのスーツを、千鳥格子モチーフのジャカード織りで。Photos: Courtesy of Dior
ゴルチエ・パリのフェアウェル・ショーより。右:ショーの序章として投影された、映画『ポリー・マグー お前は誰だ?』(イヴ・クライン監督、1966年)の一シーン。左:リハーサル風景 photo© Anna Palermo
ゴルチエ・パリのフェアウェル・ショーより。右:ゴルチエと言えば、マリン・ルック。ジジ・ハディッドが着たセクシー版。左:ゴルチエの永遠の“ミューズ”、タネルも世紀末なルックで登場。Photos: Courtesy of Jean-Paul Gaultier
シュプールの1997年4月号より、ジャン=ポール・ゴルチエの初のオートクチュール・コレクションの特集。右:バックステージ photos: Jean-Marc Manson 左:アイコニックなデニムのルックを撮り下ろし。Photo:François Rotger
この時期、ショー以外に話題となったイベントから、フェラガモの復刻版Jamais Repoduitsのインスタレーション。右:Rocchetto (1939年)ではまるでローラーブレードのように、筒状のプレクシグラスを使用。左:ベネチアン・グラスのビーズ刺繍を施したFiesta (1957年)。photos: Courtesy of Ferragamo
メンズ最終日とクチュール初日、2日間に渡りマキシムズ・パリで開かれたプラダ・モード・パリ。アール・ヌーヴォー・スタイルのレストラン&クラブの所々に、人工知能に基づいたアートワークを設置。Photo: Courtesy of Prada
1月末のクチュール週間レポートの第二弾では、話題性の高かったショーとイベントをご紹介しましょう。 まずは、女性の限りない創造力を訴求するという姿勢を貫いているマリア・グラツィア・キウリによる、ディオール。今回の会場演出は、アメリカのフェミニスト・アートの第一人者、ジュディ・シカゴに委ねられました。“女性が世界を支配するとしたら?”といった数々のメッセージが掲げられた垂れ幕。その下を歩くモデルたちがまとったのは、古代ギリシャの女神スタイルのルックの数々です。アンティーク・ゴールドとシルバー、白を基本色とし、フリンジやドレープ、プリーツをさまざまな形で取り入れたコレクションは、まさに女性賛歌と言えるでしょう。
一方まるでスーパーボウルのライブ・パフォーマンスのようなお祭り騒ぎとなったのは、キャリア50年周年を機にコレクションという形での発表をやめることにしたジャン=ポール・ゴルチエの、フェアウェル。ショーに先んじては、ファッション・ラバーズにとってのカルト映画「ポリー・マグー お前は誰だ?」から抜粋したお葬式のシーンが投影されました。そして幕が開くと、棺からファースト・ルックのモデルが登場。これはもちろん、ゴルチエらしいブラック・ユーモアです。そしてショーのトラック・リストで繰り返し使われたのは 「How to Do That?(ゴルチエのフランス語なまりの言葉をハウス・ミュージックとしてリミックスした、1989年のヒット曲)」。またランウェイには 往年のトップモデルに混じって“ジェンダーレス”の流れの先駆けともいえるゴルチエのミューズ、男性モデル・タネルも登場。 5つのチャプターに渡る、ゴルチエのレイトモチーフやアーカイブズからのベスト、のべ200以上のルックのオンパレードは、歌うボーイ・ジョージの脇でゴルチエが一瞬胴上げされるシーンで幕を閉じました。ただしまだ68歳の彼は、これで完璧に引退してしまうわけではありません。詳細は今後のニュースで。
このほか、期間中にはフェラガモやプラダなどイタリアのメゾンも、クチュールにふさわしいイベントを開催しました。次回はプレタポルテのパリ FW からお届けします。お楽しみに。
Text: Minako Norimatsu