ネットショッピングで、新型コロナウイルスに立ち向かう医療機関を支援

周知の通り、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めをかけるために私たちが日常的にできる一番の貢献は、極力外出しないこと。と言うわけで、3月27日の投稿は、自宅での時間を有効に、かつ楽しく過ごすためのコツやインスタグラムの話題をお伝えしました。続く今回は、医療機関への寄付につながるネットショッピングをご紹介しましょう。

 「国境なき医師団」のための基金調達オンライン・チャリティ・オークションA Little Somethingを立ち上げたのは、アート・ディレクターでファッション・コンサルタントのソフィア・サンチェス・ドゥ・ベタック。(Sofia Sanchez de Betak)。アルゼンチン出身でニューヨーク在住、美しくおしゃれなインフルエンサーとして度々ストリート・スタイルのスナップでも被写体となる彼女は、ヒッピー・シックなウエアのブランド「チャフィ」(Chufy)のデザイナーとしても知られています。チャフィとは彼女の愛称で、旅好きの彼女は3年前には世界中のユニークな場所やホテルについて綴った本「Travel with Chufy」を出版し、その機に本誌のルポにも登場してくれました。ちなみに彼女の夫は、ファッション・ショーのプロデューサーとして知られるアレクサンドル・ドゥ・ベタック。

さて、このオークションでの売り上げは、Covid-19への対処はもちろん、「国境なき医師団」の人道的な活動の一環に活かされる予定。「2018年には5歳以下の530万人もの子供達が栄養失調で死亡した、などショッキングなニュースを読むと、単に家でじっとして恐怖に震えていることはできません。立ち上がって何かをしなければ、と思ったんです」と、ソフィアは語ります。彼女の公私両面でのネットワークから趣旨に賛同したのは、デザイナーから俳優までそうそうたるメンバー。ブランドの限定商品やセレブの私物などのラインナップでは、ヴァレンティノのバッグ、レポシのリング、リモワ×ディオールのトラベルバッグ、アルベール・エルバスのサイン入りスケッチ、マリア・シャラポワのサイン入りテニスラケット、キャロリーヌ・ドゥ・メグレが着用したドレスなどが挙げられます。また、NYでは有名シェフによるプライベート・ディナー(8人まで)やDJの出張サービス(いずれもコロナ終息後)、パリではこの秋に予定されているジャックムス2021春夏ランウェイ・ショーのフロントロウ・チケットなど、モノ以外にユニークな“体験”の提供も。この他、ロダルテ、ケイト・ボスワース、ギャラリストのエマニュエル・ぺロタン、アレクサ・チャンなどが参加しています。A Little Somethingネット・オークションは4月15日から19日まで。

www.32auctions.com/ALITTLESOMETHING

 Text: Minako Norimatsu

ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子プロフィール画像
ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子

パリ在住。ファッション業界における幅広い人脈を生かしたインタビューやライフスタイルルポなどに定評が。私服スタイルも人気。
https://www.instagram.com/minakoparis/

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