自分の感性にマッチするうつわをとことん探求するのもいいけれど、たまにはこんな楽しみ方はいかがですか? 真っ白な皿をキャンパスに見立てて模様を描き、自分だけの皿に仕上げるというワークショップ。陶芸はちょっとハードルが高い……という人にも、ディッシュプレートの絵付けならばとっつきやすいのではないでしょうか。
先日、都立大学駅近くにある「Makers’ Base」という工房でこのワークショップに参加してきました。ここではシルバージュエリー作りから革小物、木製のカッティングボード制作までさまざまな教室を展開しています。どれも1回ずつで終わるというのも、飽きっぽい自分にはうれしい限り。
レッスンでは、素焼きされた白い小皿を2枚渡されます。まずは紙に絵柄を下書きしたら、さっそく皿に鉛筆で模様を描いていきます。図案は自分次第。あくまでも皿なのでただ縁取りするだけでもいいし、唐草模様を描いてもいい。守りでいくか攻めでいくか、性格が出ますよね。
下書きが終わったらいよいよ染付けです。使える絵の具は4種類。呉須(ごす)と呼ばれるグレーがかった茶から緑、藍色のバリエーションが用意されています。
そのまま下書きになぞっていくほかに、一度塗った部分をニードルで削って行く「掻き落とし」という方法や、水で薄めた絵の具をぶわっと垂らし込んで濃淡を表現していく「だみ」というやり方があります。お皿にぐるりと曲線を引きたいときはろくろを使います。
これは、実の艶を表現するために掻き落としをしているところ。
こちらは、ろくろを使って皿を縁取りしているところです。
とにかく先生がそばについてくれているうえに少人数制(この日は5人でした)なので、おんぶにだっこで誰でもそれなりにいい感じのものが仕上がります(笑)。
手前が私の絵付けした皿、奥は友人が絵付けしたものです。奥右の皿は、ぐるりとろくろで太い線を描いたのち、掻き落としで波線を入れて仕上げたようです。あとは野となれ皿となれ~と焼き上がりを待ちます。取りに行ってもいいですし、配送してもらうのもOK。
待ちに待った1ヵ月後! お皿が焼き上がりました。色が深まり、艶が出るとまたイメージががらりと変わります。線のガタつきやムラはご愛嬌。和風なんだか洋風なんだかわかりませんが、クッキーや羊羹を供するのに良さそうです。
こちらは友人の皿の焼き上がり。このまま売れるよ!というくらいのクオリティで使いやすそう。「私もこういうのにしとけばよかったー。ていうかこれが欲しい!」とわいわい言い合うのもまた一興。
現在はこのワークショップは受け付けていないようですが、ほかにもいろいろなワークショップがあるので、ウェブサイトをチェックしてみてくださいね。
http://makers-base.com/
ファッション、ビューティ担当。音楽担当になったので耳を鍛えてます。好きなものは、色石、茄子、牧歌的な風景。