財布は自分の分身です

この編集部員によるコラムでもたびたびトピックとして取り上げられる“理想のお財布”問題。譲れない/妥協するポイントがそれぞれあって興味深い。日々をともにする相棒は真剣に選びたいものですよね!

社会人になり、以前よりきちんとする、ということに気を使うようになりましたが、徹底できていない。たとえば鞄の中身。リップクリームや家の鍵などが常に行方不明。それらの迷子を整然とおさめることに挑戦したものの、根がテキトー人間なので、にこやかにかばんの蓋を閉めておけばそのテキトーさが漏れないことに気づいてしまったのです。でも、決定的な瞬間が訪れました。あるランチ後の会計のとき、隣に立つ友人が私の財布を横目で見ていたことに気づいてしまった。はみ出す領収書、溢れるカード、膨れた小銭入れからダダ漏れの、私の真の姿。これは恥ずかしいわー!と思い立った勢いで、5年間苦楽をともにした長財布に別れを告げることにしました。



前置き(?)が長くなりましたが、そんな経緯で手に入れた新入りはCéline。このシリーズは前から気になっていたのですが、今季の新色であるしとやかなグレーに惚れました。巷で人気のミニ財布ですが、実用性を考えるとやはり長財布に軍配が上がる。私も“まめ財布”は休日用でした。しかしながら、お財布にはすべてを包み込む寛容性よりも、ストイックさが必要なのだ!と気づいたのです。アレコレを受け止める度量が広すぎるのが問題である、と責任転嫁してみました。新しい財布に移行するにあたり、電気店からコーヒースタンドのカードまですっぱりと一掃しました。生活上のムダを捨てていくようでなんとも気持ちがいい。ついでに、小銭があんまり多いとスナップが留まらないので、500円玉貯金もはじめてみました。領収書もこまめに抜いてるし、身軽さを保っています。今ならお会計のレジ前で、誰に隣に立たれても堂々とできる。



そして最後に、このお財布はてのひらサイズの三つ折りながら優秀です。カードポケットも7つ備えられ、お札は上からもサイドからも出し入れできる仕様でスムース。優しさと厳しさの塩梅が絶妙なのです。これなら“きちんとした私”を頑張れそうです。

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エディターSAKURABA

好きな服は、タートルネックのニットと極太パンツ。いつも厚底靴で身長をごまかしています。

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