ヴィンテージだけど、新しい

デニムは、全身のバランスが取りやすいスキニーか裾広がりの”ラッパズボン”を買いがちです。特にラッパズボンは、ヒールと合わせるとどのシルエットよりも足長効果が抜群なのと、70’sっぽいコーディネートが好きなので、バリエーション多く持っています。が、そんな自分は卒業して、新鮮なシルエットのデニムが欲しいなあと思っていたところでした。

パリ出張の際、立ち寄ったショップで店員の女性が素敵なデニムをはいているのを目ざとく見つけました。クロップト丈のスキニーですが、ストレッチはきいてなさそうで、体へのフィット感が絶妙。さらに、ほぼ均一なウォッシュ感もきれい。思わずその方に「それ、どこの?」と聞くと、シンプルなスエットにコンバースという出で立ちだが、無造作なおだんごヘアに赤い口紅が妙に色っぽい彼女がハスキーボイスで「これはRE/DONEよ。あっちにいっぱいあるわ」と教えてくれました。ちなみにRE/DONEは、リーバイスのヴィンテージをモダンにカスタマイズしているブランドで、昨年日本にも上陸し、話題を呼びました。

さて、指示されたラックに向かうも、彼女と同じ、もしくは近い型のデニムはありません。「あなたの履いてるのと同じか似てるの、ないの?」と食い下がるも、「ないわ」と一蹴されて終わり。そこで、ラックにあるRE/DONEデニムをいくつか試してみました。

新しい自分を創造すべく、もんぺのようなシルエットのテーパードにも挑戦しましたが、似合わないことこの上なし。最後に履いたのが写真のものでした。相変わらずの、裾広がりシルエット。でも自分の下半身が生まれ変わったような(微妙な表現ですがでも本当に)、美脚効果なんです。脚の内側は、ひざから裾にかけて布が切り替わっているのですが、これがモード感をアップ。70年代っぽいバギーシルエットではあるのですが、その裾広がり加減が直線的というかシャープで、今っぽいのです。センタープレスもされているので、この色落ちでもきれいめな印象です。

クールな例の店員の女の子も一目見て、「あなた、それが似合ってるわ」と言うので、今回は「新しい自分」は諦めて、こちらを迷わず買いました。密度が高く厚めの素材で、ほわっとあったかい着心地です(逆に夏はちょっと暑いですが)。センタープレスがすぐ取れるので、履く前に必ずプレスをかけ直すのと、収納するときもプレス跡がしっかり残るよう上から雑誌を置いたり(笑)しています。

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エディターNAMIKI

ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。

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