2017.04.30

世界にひとつだけのリングをつくりに

やってみたかったんです、彫金。その夢のひとつがかないました。というのも、SPURでも大人気のhumのショップ、hum JINGUMAE atelier&shopにて不定期で催されているワークショップに参加してきたんです。すでに何回か開催されている、この会。編集部の先輩方が参加しているときいて(過去のバングル製作の模様はこちら)羨ましく歯ぎしりしつつ、次のタイミングには……と目論んでおりました。そしてついにその機会が!

その都度バングルやリングなど回によってメニューが異なるのですが、今回はリング。さらに、ある箇所がねじられたリングが2本連なり、うまく抱き合わせるとその“ねじり”がはまり、1本になる……という、一見難易度の高そうなお題です。期待に胸を膨らませつつ、まずは素材選びから。シルバー950と18金グリーンゴールドの2種なのですが、私は1本ずつをチョイス。理由は金銀どちらの気分のときも合わせられる……と考えた末の、欲張りコンボです。素材を選んだら、リングのエッジを立たせたスクエア(角棒)かサークル(丸棒)を選びます。私はここでもゴールド→四角、シルバー→丸というミックスコンボ。この幾通りの組み合わせにも、体験者の個性が反映されそう。

素材と形状が決まったら、いよいよ職人の方とのマンツーマンでワークショップがスタートです。まずは、2本の地金をバーナーで炙り、なまして仮留め。この状態で2本を彫刻台に固定します。そして真ん中をペンチで挟み、ぐりぐりと360度力強く回転! この作業で“ねじり”ができます。

ここからさらに叩いて、円形に整えてゆきます。丸くなってきたな~というところで、余剰部分を糸鋸でカット。

この職人の方が親指につけていたリングが可愛かった。このようにスムーズな手つきとは程遠いですが、私はこの糸鋸作業にハマりました。永遠にできそうです。きれいに落とせたら、断面をそれぞれあわせて炙り、接着。仮留めもここでお役御免。あとは、ヤスリで接着面や細かいキズをととのえ、芯金にはめて叩きサイズ調整。さらにhumでは、すべてのシルバーを燻すのが特徴的。硫黄の液にしばらく浸すと、びっくりするほど真っ黒に。それらをまたヤスリで磨き、好きなピカピカ具合にまで仕上げます。一度燻すことで、深みのあるヴィンテージのような風合いに。実際に使っていると、このスミっぽさが軽減されてゆく、その変化も楽しいです。最後に、オリジナルの刻印を入れてもらい、そしてついに完成!

一緒に体験した編集Iと撮影しました。同じ工程でも、やはりディテールは異なる一点もの。早速装着して帰りました。humならではの制作過程がわかったり、普段ショップで窓ガラス越しに見つめていた職人の方の繊細な手仕事を距離感ゼロで眺められたり、気になるアレコレを尋ねられたりする貴重な機会です。ただ、たった2時間で私は肩が凝りました……。この作業を日々続けるって、すごい。次回は6月3日と4日に開催予定。予約の受付は、5月3日(水)12時より電話にて。両日とも若干名ずつの募集なので、お見逃しなきよう!

エディターSAKURABAプロフィール画像
エディターSAKURABA

好きな服は、タートルネックのニットと極太パンツ。いつも厚底靴で身長をごまかしています。

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