今食べるべき、町田のミステリアスな苺パフェ

 旬のイチゴを食べ尽くすべく、町田にある「カフェ 中野屋」に行ってきました。アートピースのようなパフェが話題で、テレビや雑誌でも頻繁に紹介されている、行列の絶えない人気店です。今回のお目当てはこちら。

 

洗練された佇まいに、登場から胸を打たれました。すべてが計算されたようなスタイリッシュな美しさで、まったくスキがありません。でも、なぜか懐かしさもあって、無性にノスタルジーを掻き立てられます。さらにはピンクを中心としたパステルカラーの色使いが、ピュアで愛くるしい仕上がり。ひとつのパフェから様々な感情が沸き起こる、なんともミステリアスな逸品です。ちなみにグラスの縁にびっしりと並んだカラフルな色玉は、「おいり」という香川県の伝統菓子。素材選びにも、店主の森さんの独創性が光ります。

 美しい意匠をじっくりと堪能したら、次はいよいよ食べる番。あらゆるアングルから写真に収めた後、思い切ってスプーンで中をほじくると、中にはシチリア産ピスタチオのムースとアイスクリームがお宝のようにたっぷりと隠されていました。これがまさに、初めて経験するナッティで濃厚な味わい。「これが正真正銘のピスタチオじゃー!」と言わんばかりに舌の上で芳醇に広がります。そこに、酸味のあるジューシーなイチゴが合わされば、もう筆舌に尽くし難い心地良さ! 今思い返しても、実に幸せなひとときでした。

 今回注文したのは通常メニューのスペシャルバージョンで、¥2,200。森さんが余裕のあるとき限定で、特別に作ってもらえます。狙い目は14時以降。ただし予約はできないので、根気よく待たなくてはいけません。しかも定員60組に達すると、どんなに待ってもその日の受付は終了です。お世辞にも親切とは言えませんが、それでも一度体験すれば心に刻まれる美味しさです。食べるまでの道中もエンターテイメントだと思って、ぜひトライしてみてください。期間限定メニューなので、お早めに!



“エディターHAYASHI”

エディターHAYASHI

生粋の丸顔。あだ名は餅。長いイヤリングと丈の長いスカートが好き。長いものに巻かれるタイプなのかもしれません。