ヘルシンキの光溢れる美しい教会へ。ユハ・レイヴィスカのミュールマキ教会

フィンランドの首都ヘルシンキへは成田から直行便で約10時間。お盆休みを利用して、北欧の短い夏の輝きを求めてヘルシンキ旅行に行ってきました。

バルト海に面した石畳の街ヘルシンキには、20世紀初頭のアールヌーボーから、モダニズム建築、現代の建築家の作品まで見るべき建築が数え切れないほどあります。これから紹介するミュールマキ教会(Myyrmäen kirkko)はそのひとつ。

ヘルシンキ中央駅から郊外列車に乗って20分くらい。ロウヘラ駅を降りてすぐ、白樺の林と高架駅に挟まれた細い土地に、建築家ユハ・レイヴィスカの光の教会はあります。 

林の小道からエントランスを入り、低いホワイエを抜けると、明るく天井の高い礼拝堂が広がります。ユハがこの建築を「陽光」と名付けた通り、天窓と壁に設けられたスリット状のガラス窓から、自然光が差し込み、白い室内を明るく照らしていました。いくつも吊り下げられたランプは、天使が舞うようにリズミカルに配されています。

アシンメトリーのパイプオルガン。建築と音楽とを近しい芸術と考えていたユハにとって、パイプオルガンは大事な要素。ランプが奏でる旋律と響きあうよう。

礼拝堂には、地元の子供が描いた絵が飾られていたりして、日常と温かみを感じさせる場所でした。これだけ洗練されたデザインであって、緊張を強いられないというのは、すごいものです。

次回は、近未来的な空間に度肝を抜かれた教会と、フィンランドの過去に触れることができる教会を紹介する予定です。

 

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エディターIWAHANA

日々、モード修行中。メンズとレディースを行ったり来たりしています。書籍担当。どうぞよろしくお願いします。

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