本について語るときにあの人の語ること

この人の話を聞くと無性に気になる、という経験はありませんか? この人が美味しいと言っているとどんなお菓子でも食べてみたくなる、この人が使っているコスメは思わず試してみたくなる、この人が通っている古着屋と聞くと行ってみたくなる……などなど。

今回、ご紹介したい『BOOK BAR お好みの本、あります』(新潮社)は、いわば本を薦めるプロである、杏さん、大倉眞一郎さんによる、ラジオ「BOOK BAR」(J-WAVE、毎週土曜22時〜22時54分)をまとめたもの。ラジオで聞いていると、「へえ〜そんな本あるんだ、読んでみたい!」と毎回思うのですが、この本は、2008年から続いている10年分の「へえ~」の連続をギュウッと凝縮しているので、その「読んでみたい熱」は半端ではありません。

例えば山本周五郎の『おさん』(新潮文庫)。「読んだあと、いいため息をつける本です。」という杏さんの言葉を聞くだけで、「どんなに爽やかな読後感なんだろう」と想像が広がりますし、大倉さんの含蓄あるコメントにもはっとさせられます。それが50冊分あり、しかも今まで紹介した全作品のリストが付いているとあっては、文字通り「読まねば損」の1冊。

また、このラジオと共にファンが多い本誌連載『杏と山口談話室A』ですが、実はプチリニューアルした4月号からウェブサイトでも読めるようになりました。『BOOK  BAR』とともに、ぜひこちらもご覧ください!

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エディターMORITA

物心がついた時からパンツ派。今、一番興味があるのは、どうやったら居心地のよい部屋で暮らせるのか。美容、アート担当です。

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