しかくいムードをまるくするバッグ

普段保育園でよくお見かけするけど会話はあまりしたことのないママさんが立ち止まり、私の手元をじ~っと見つめました。「え、私か私の子供が、何かしでかしましたでしょうか!?」と冷や汗タラリなその瞬間、「そのバッグ、とても素敵ですね~!」と褒められたんです。

さらに家の周りを散歩していたら、近所のおばあちゃんに「あら、その取っ手はどうなってるの? 可愛いわね」と声をかけられたのです。

会話のきっかけとなったのは、ジル・サンダーの「Tootie Bag」。ジル・サンダー女史により作られ、2018年の春夏に新クリエイティブ・ディレクターのルーシー&ルーク・メイヤー夫妻によって復活したアイコンバッグです。ジル・サンダーといえばミニマリズム、ストイックなデザイン……という人を寄せつけないイメージ。こちらも一見「しかくい」まじめそうな子ですが、こんな風にコミュニケーションを生んでくれるんです! 

実際持っていて思うのは、カッチリさとゆるさが絶妙に同居していること。形自体は、ビジネスエリートが持つ、スタイリッシュなドキュメントケースのよう。ですが「アレ?」という位置にハンドルがつくことで、どこかユーモアのある表情に。ゆるい着こなしにはほどよい緊張感を与えてくれ、おカタイ装いには抜け感を醸してくれる。

開口口はひとつなれど、プリーツにより3つのコンパートメントに分けられています。ジッパーの幅がバッグ本体より広めなので使いやすい。

ハンドル部分に細いストラップを通すことで、斜めがけや肩がけもできます。

私はガバッと小脇に抱えるか(気分はセカンドバッグを持ったおじさん)、斜めがけしています。ストラップをつけてぶら下げると、ギミック効果が発揮されてなんとも愛嬌のある佇まいに。

「モノが入るのか」と、バッグが縦になっているときに「中身が落ちないのか」とよく聞かれます。上の写真の通り3つのコンパートメントに分かれているので、思った以上の収納力。ご参考までに長財布、携帯ふたつ、カードケースやハブラシセットまで入れてます。また、何度かうっかりジッパーが全開だったことがありましたが、「よく収まってたね……(汗)」というくらいモノが落ちませんでした(ただし、私がぎゅうぎゅうにモノを入れているせいもあると思うのでそこは気を付けた方がいいです、もちろん)。

正直、化粧ポーチが大きい人にはおすすめできません。お財布もトレンドのまめタイプかフラグメントケース、せめて長財布でも領収書を貯めこまず薄くしておくべし。ペッタンコで持つ方がかっこいいんですよ。そんな私も「キミ、もうちょっと頑張れるよ……」と荷物を詰め込んだ結果、「わたしはドラえもんのポケットじゃないのよ!」とばかりにアコーディオンがバンッと膨らんじゃうときが多々……。

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エディターNAMIKI

ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。

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