上海にはプラダの榮宅(ロン・ツァイ)がある

年末年始の休暇中、念願の上海に行ってきました。その中心都市の一つである上海はクレジットカードは使えなくても、AlipayやWeChatPayに対応している屋台が増えていたり、調理から提供までの一切をロボットがこなすレストランが最近オープンしたり……。今すぐ行かなければならないホットな都市なのではないかと思っています。3日間滞在したのですが、すべて見ることが難しいくらい多くの博物館や美術館がありました。その中でも特に素敵だったのが、プラダがリノベーションを手掛けた榮宅(ロン・ツァイ)。

もともとは約一世紀前、実業家の榮宗敬(ロン・ソンジン)一族のために建てられた西洋式ガーデンヴィラ。上海の歴史的建築物として認められた文化遺産を文化事業にも力を入れているプラダが6年かけて改修した邸宅です。プラダの上海での活動拠点としてだけではなく、最近はギャラリーとしても利用されています。私が行ったときはちょうど北京のアーティスト・刘野(リウ・イエ)の作品が展示されていました。

歴史ある建築物としての威厳や風格は損なわず、どこかモダンなムードを感じます。装飾タイル、パステルカラーの壁や床の模様などはうっとりする美しさ。各部屋にはかつて住んでいた榮一族がどのように使用していたのかの説明もあり、想像しながら楽しめます(この部屋は寝室だったそう)。壁にはめ込まれているタイルはなんと蓮をモチーフにしたものです。三階建ての邸宅の部屋にそれぞれ異なる雰囲気が漂っていて、何時間でもいられるような心地に。しかもそこまで大きくないにもかかわらず館内が迷路みたいになっているのがまた良いんですよね。「ここさっき通ったような。けど、初めて見た気もする……」という不思議な感覚に。年始に行ったということもあり、家族連れから高校生くらいの若い女の子まで幅広い年齢層の方が見学をしていて、それもまた素敵でした。そして、この旅行中、一番慌てたのがこの榮宅の入館料の支払い方法。まさかのWeChatPayのみでした! その時は前に並んでいた方に払ってもらい、現金でその方にお支払いする、という方法でどうにか入場(お姉さん本当にありがとうございました……)。キャッシュレスの波を目の当たりにして衝撃を受けました。(他にも上海当代美術博物館の入館料の支払いは現金、もしくはWeChatPayのみ)

凄まじいスピードで進化している上海。近々また新しい魅力を調査しに行きたいです。

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エディターHORIE

ファッションとビューティ担当。K-POPを始めとする韓国カルチャーにお熱。茶碗蒸しと無花果の香りが好き。
実家で暮らす柴犬が親友です。

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