センス・オブ・ワンダーの嵐になる大人も楽しい絵本

初めて自分のために絵本を買いました。生物学者の福岡伸一先生が翻訳をされた『ダーウィンの「種の起源」――はじめての進化論』(岩波書店刊)です。というのも、福岡先生のトークイベントに参加させていただいた際、センス・オブ・ワンダーのお話をされていて、不思議や疑問に対してめっきり鈍感になっている最近の自分を残念に思ったのです。それと同時に、この地球における生物の起源に興味が湧いてきました。

この本はかの有名なダーウィンの進化論について、分かりやすい文章と美しいイラストで解説してくれています。なぜ生き物は新しい能力を身につけられるのか、なぜ淘汰される種が出てくるのか、などいくつもの「なぜ」の答えがのっているんです。児童書にはなるのですが、大人が読んでも楽しめるのがすごい! 1ページめくるごとに、生物の不思議や進化の神秘が押し寄せてきて、センス・オブ・ワンダーの嵐が起きます。

そしてトークイベントで福岡先生は「生物の歴史で考えたら、人間は新参者。それこそ、他の動物は人間がいなくても生きていけるけど、人間は他の動物に生かされているのだからリスペクトをしなければならない」というお話もされていました。絵本を読んでいても、地球上には人間の他にいかに多くの生物がいるか、いかに人間が最近誕生した種かということがわかります。なんだか人生観にまで語りかけられ考えさせられるんです。

この本の帯によると「ダーウィンの進化論は生物学の基本中の基本。そしてすべての人にとっての教養です。本書を読んでそのエッセンスを理解しましょう。子どもはできるだけ早く、大人も遅すぎることはありません」とのことなので、私はもう一冊買って、1歳になる姪っ子にプレゼントしようと思っています。

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エディターUENO

好きな服はワイドパンツとタイトスカート。インドア派なのに趣味は海外旅行。タイ料理とお寿司に目がありません。なぜか両極端なものに惹かれる毎日です。

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