春、ランバンのブラウスがある幸せ

4月から、今までとは異なる生活を送っている方も多いと思います。私も、これまでは週5日は会社に行くという生活を何年も繰り返していました。毎日誰かに会う生活だと、たとえ心躍る予定がなくとも、常に服を着る喜びとともにあったんだと、このような生活になって始めて気づかされました。生来の面倒くさがりのためか、自分自身のためだけに着飾るというのは、なかなかハードルが高いものです……。

さて、昨年買って、春になったら着ようと大切にしていたブラウスがあります。左右で異なる色をベースとしたフラワープリントで、店頭で思わず一目惚れしたランバンのもの。ブルーノ・シアレッリがクリエイティブ・ディレクターに就任してから、素敵だなとずっと気になっていたのですが、試着してみて、ますます高まる欲しいという気持ちに抗えず、買ってしまったブラウスです。残念ながら、この服を着る機会がまだ一度も訪れていないのですが、もし着るときはこんなボトムに合わせよう、香水はこれが似合うかも、とクローゼットから取り出しては妄想を広げています。そう、妄想だけは、どんな状況にあっても自由なのですから。

現在、幸いにも在宅勤務という恵まれた環境で仕事を続けることができています。このことに感謝をしつつ、時にお気に入りのブラウスを当たり前に着られる日常に思いを馳せながら、今自分にできることを続けようと、気持ちを新たにした春の日です。

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エディターMORITA

物心がついた時からパンツ派。今、一番興味があるのは、どうやったら居心地のよい部屋で暮らせるのか。美容、アート担当です。