PRADAのブーツをめぐる旅

明けましておめでとうございます! 本年も読者の皆様の健やかで心ときめく生活のために、微力ながら発信していきたいと思います。エディターたちの呟きによろしくお付き合いください。

さて、私たちにとって、2020年ほどファッションについて考えた年はないと思います。その結果、全く服を買わなかった編集者もいれば、本当に必要なものをよく考えて買う者必要なものを買うつもりが意味不明な衝動買いをする者……。面白いことにさまざまでした。

私はというと、ミーハーながらわりと石橋叩いて買い物する派。長い長い旅を経て(比喩です)PRADAのごっついブーツを手に入れました。今季唯一のお買い物です。

始まりは2019年の9月、ミラノにて。プラダのランウェイを観た私と同僚は感動し、その高揚感のまま店舗へ。そこには半年前に発表された2019年秋冬のルックが並んでいました。私たちの目に留まったのは、キャタピラーのように誇張された厚底のレースアップシューズ。ランウェイでは、センシュアルなドレスに合わせていたんです。官能的な装いであっても、「しなりしなり」ではなく、「ガシッガシッ」と歩く。そんな人間像に憧れて、同僚も私も試し履き。が、私はギブアップしました! 重りをつけて歩いているかのようなヘヴィーさだったのです。しかし同僚はむしろ歩きやすい、と購入。自分の筋力の弱さを嘆いた瞬間でした……

プラダが発信した「タフな足元」ブームは、2020年にさらなる盛り上がりを見せ、キャタピラーを履いている同僚がもう一人増えました。それを横目に、ああ、私も履きたいな、手持ちのチェックのスカートやチュールのスカートに合わせたらすっごく可愛いのに……と妄想が膨らむばかり。ネットで検索しまくったり、さまざまな店舗に試着に行き、頭がショートするんじゃないか、っていうくらい考えに考えました。ストリートではない大人の厚底。そしてプラダがやっぱり秀逸だという結論に至ります。

↑ちなみにこちらが同僚の一人が履いているプラダの厚底シューズです。

そこで店舗に出かけてみると、同僚たちが履いているキャタピラー“シリーズはなんと完売! あんなに重くて、極端なデザインなのに完売するとは……。実用的な服しか売れない、と言われている時代に、それだけではないファッションの魅力、さらにプラダの底力を痛感しました。

定番の厚底ではないレースアップを試し履きし、シルエットやレザーの質感の美しさに心打たれるも、やっぱり厚底でないとと思っていたところ、ネット上で両者を足して2で割ったようなちょうどいいデザインを発見! 再度プラダの店舗に赴いたところ(実物を見たいし、できるだけ実店舗で買う主義です)、今は日本に入ってきていないデザインとか。というわけで最後はネットでポチりし、ついに手元へ。

この一足で文字通りワードローブが「底上げ」されました!  そして重さはありますが歩きやすく、一日中履いていても大丈夫。何よりも自分が「ガシッガシッ」と歩く力強い人間になった気分です。見た目から入って、いつの間にか心の持ちようにも影響する。それがファッションなんですから。

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エディターNAMIKI

ジュエリー&ウォッチ担当。きらめくモノとフィギュアスケート観戦に元気をもらっています。永遠にミーハーです。

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