2021年で一番ときめいたお買い物体験。その理由がすごいんです。

タイトルを見た方は、ふつーのスウェットなのに、なんで?と思うかもしれません。「ときめき」の理由にはこのシンプルなスウェットが秘めた、サステイナブルな可能性にあるんです。

BRINGプロジェクトって、知ってますか? 最近では無印良品との取り組みなど、話題になっているのでご存知の方も多いかもしれません。端的に説明するとすれば、「着なくなった服を回収して、再利用する」プロジェクト。ここで回収した服は、まだ着られると判断されたものは寄付・リユースに回され、着られないものは素材やパーツごとに分けて、再生ポリエステルや再生ウール、自動車内装材などへリサイクルされます。

私がやることといえば、着なくなった服を回収ボックスへ持ち込むだけなのですが、なかなか機会が作れなくて(いや、正解に書くと、クローゼットや引き出しを整理するのがめんどくさくてなかなか着手できなかった汗)、数年前から存在を知っていたものの、実際に服を持ち込むまでに至ってませんでした・・・。

BRINGのHPによると、世界のファッション産業でのポリエステルの生産量は5,200万トン。BRINGのテクノロジーは、洋服の繊維中のポリエステルをもう一度ポリエステルの樹脂にして、再び様々な製品や服を作ることができる上に、それが何度でもリサイクルが可能。つまり、一度きりの再生で終わらないので、ポリエステルをサステイナブルな素材として活用できるすごいテクノロジーなのだそう。

再生素材のBRING Material™を使った、オリジナル製品があるのですが、これが結構シンプルで可愛くて、なかなか良いんです。しかもサイズ展開豊富なユニセックスというのも今どき。オンラインショップもあるのですが、11月頭に直営店が恵比寿にオープンした、ということもあり、この度、重すぎる腰を上げてついに洋服を整理。結果、どでかい紙袋2つ分の「もう捨てるしかない服」が集まり、これを直営店の回収ボックスに持ち込みました! 直営店には大きな回収ボックスがあり、製品も購入できます。

私が持ち込んだのは、着古したインナーTとかパジャマ、Tシャツなど。ボロボロすぎてメルカリなどでも売れないし、捨てるしかない、というものです(持ち込めるもののルールはこちらをチェック)。いやはや、どでかい紙袋が重すぎて、自分で持ちこむには正直しんどかったですが、ショップのスタッフの方に「お洋服ありがとうございます」と言われて、思わず「いやいや、こちらこそ回収してくれてありがとうございます!」なんてやりとりに心がほぐれたり。さらには服を店頭に持ち込んだ人にプレゼント中、というBRINGの製品が10%オフになるクーポンまでもらってほくほくしました(注:2021年12月2日現在。期間限定です)。

で、そのクーポンで買ったのが写真のスウェットです。BRING Material™が25%採用された製品なのですが、これがコットンみたいな風合いと着ごこちでとても良い。

私は時々登山に出かけるのですが、アウトドアシーンだと、実はコットンは汗を吸うと乾きが悪い上に、寒くなると繊維が含んだ水分が冷えて、体を冷やすことになるので、アウトドアでは不向きとされてるんですね。だからウールやポリエステルがいい、というのが通説です(でもウール製品は正直高い。だからポリエステルってありがたい素材でもあったんです)。 だから、このスウェットは街着にもいいデザインの上に、速乾・UVカット機能もあってアウトドアシーンにもばっちり!!! と興奮しました。マイクロファイバーを軽減させる製法も採用されているそう。また変色したりボロボロになるまで着こんだら、回収ボックスへ持ち込めばいい(だから普段避けがちな白を選びました!)。「使っている時・捨てる時の罪悪感」が軽減されて、とにかく買うときに爽快な気持ちになりました。 何よりも不要なものが資源としてすっきりと手放せて、なんというか、本当に嬉しかったし、ウキウキしたんですよね。

すっかり製品にも惚れ込んだので、次は、BRING Material™ 100%のTシャツトートバッグを買う予定です。これから2020年代の「着心地」には従来の素材や肌あたりの良さ、というだけでなく、こういうサステイナビリティも当たり前のように含まれてくるのかもしれません。

回収ボックスの設置場所はこちらのリンクに今後アップされる予定のようです。また、オンラインで購入した場合は、服の回収用封筒が付いてくるみたいです。

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エディターASADA

主に美容担当。山登りなど自然に触れることが好き。最近は健康とかインナービューティとかいう言葉にめっぽう弱くなりました。

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