SPUR11月号に「トウキョウ カワイイ ダイアリー」という企画が掲載されているのはご存じですか? アーティストのココ・カピタン(Coco Capitán、ココ・キャピタンという記載も併用)が訪日の際に心躍った風景を収めたフォトダイアリー。ユーモアあふれる視点で捉えた東京の姿に、眺めるだけで幸せな気分になるページをぜひご覧ください。
そんなココ・カピタンの展覧会が現在、表参道のスパイラルで開催中。足を運んだところ膨らんだ期待値を上回る素晴らしさだったので、さっそくレポートします。
心に火が灯る、ポジティブなメッセージ
今回の展覧会のテーマは「L057 L053R」、ココならではの解釈で“LOST LOSER”という言葉を表現しています。展示は、「幽霊の船長が操るヨットがスパイラルガーデンの床から出現する」というオリジナルのストーリーに基づくインスタレーションを中心に展開されます。
「L057 L053R」という名の船長は、その名の通り迷い、彷徨う存在。彼が乗るヨットの名も“LACRIMOSA”(ラテン語で涙)であり、決して成功者ではありません。だけど彼は好奇心を持って旅を続けている。そこには「人生には涙を流し、悲しみに暮れるときがある。それでも涙の海の上を航海することが大切だし、その先に光が差すということを伝えたかった」とココは語ります。力強いビジュアルはもちろん、船長のセーラー服や彼が綴る日記帳など、細部まで見どころ満載の作品です。
今回展示されている多くはハンドライティングによるテキストベースのペインティングのプローズ作品で、すべてにココならではの詩的で前向きなメッセージが込められています。「死にたいと思う時もあるけど、やっぱり明日が気になる」(辛くてどうしようもない時も、明日起こるかもしれない素敵なことを想像すると前に進める)、「未来って未来のためにあるの?」(次の予定、次のタスクに追われてしまうけど、もっと今を大切にしよう)といった言葉が添えられた白く、小さな作品にも注目を。
鑑賞後に心が温かくなる展覧会の会期は10月14日まで。足を運べば、きっと少し元気になった自分に出合えます。
グッズも充実。どれも“カワイイ”‼
作品を観た後はグッズもチェックを。ココ・カピタンが手掛けるブランド「CAPITANA」による今回の展示のためにデザインされたグッズは、Tシャツ、トートバッグ、マグと豊富なラインナップ。Tシャツやフーディは3種類ずつ用意されていて、迷いながら私もいくつか購入しました。Tシャツはバッグプリントも凝ってたり、キャップはサイドにまで刺しゅうが施されていたり、随所にこだわりが感じられるデザインです。
伊勢丹新宿店での企画もお楽しみに!
冒頭でお知らせしたSPUR11月号の企画のほか、ココ・カピタンは来週から伊勢丹新宿店でスタートするSPUR SMILE DEPARTMENTにも参加。ハッピーなロゴグラフィックを描き下ろしてくれました。本館1階のザ・ステージが彼女のアートワークで彩られるほか、チャーミングなグラフィックに心躍るブックトート&カバー、Tシャツなども販売予定。ぜひ展覧会と併せてお楽しみください!
ワードローブの中心はデニムとメンズのシャツ。『スターウォーズ』シリーズに出てくるイウォークに似た犬と暮らしています。