週末に集中して読みたい本 『奪われた集中力』

奪われた集中力を取り戻したい!

『奪われた集中力』の写真

2,700円(税別)

一昨日、親友からピコンとSNSで写真が送られてきました。
「めちゃおすすめ」と一言添えられて届いたのがこちらの本『奪われた集中力―もう一度“じっくり”考えるための方法』(作品社)の写真でした。帯には「豊かな時間を取り戻したいあなたに」と書いてあります。まさに、今自分が必要な本だ!と思いました。

コロナ禍のリモートワーク以降、メモを取るのもiPadを使っていました。ペーパーレス化の方針もあり、便利でいいなと思っていたんですね。ところが、5年も使用していると、iPadで書き込んでいたはずのファイルを探し出すのに時間がかかるようになり、重要な打合せでメモした内容を思い出せない状態に。これを単なる加齢で済ませるには納得できない記憶力の衰えを感じています。
そこで、半年ほど前に、クライアントとの打ち合わせやコレクション取材時のメモを紙のノートとペンに戻してみたら、圧倒的に覚えていられる自分がいたんですよ!

恐らく私はビジュアルで記憶するタイプで、あのページのあの文字(または図形)のあたり、というのが紙だと記憶できるけど、ディスプレイだと難しいみたいです。

さらに、空き時間や寝る前にSNSをチェックし始めると知らぬ間に数時間経っていることも。企画にいかせそうな情報を得られることもありますが、だいたいは体から消えていく情報だったりします。結局、時間を奪われているだけなのではないか、と思っていた矢先にこの本のタイトルを見て、「集中力も奪われているんだーーー!」と腹落ち。これは文明病のようです。読みたすぎて、翌日(つまり昨日)、近所の書店で無事にゲットしました!

『奪われた集中力』のそでの写真

著者のヨハン・ハリは英国出身のジャーナリスト。『麻薬と人間 100年の物語』や『うつ病 隠された真実』など世界的ベストセラー作家で、この本も世界100万部、韓国で25万部のベストセラーなんだとか。

カバーのそで部分の文章には「以前に比べて仕事も読書も集中できない。でも、スマホは片時も手放せない。---なぜ、こんなことになってしまったのか?」とあります。
その理由、めちゃくちゃ知りたくないですか? 

『奪われた集中力』の背表紙の写真

この本は、ヨハン・ハリが世界各地の専門家や研究者250人以上に取材した結果を、パーソナルなエピソードと交えて紹介しています。いわゆる学術書とは違い、カジュアルな文体なのでとても読みやすい。まだ前半の数章しか進んでいませんが、すでにめちゃくちゃ面白いです。マルチタスクができることがすごいと思っていたけれど、実はそれ、マルチタスクではなかったと解き明かすシーンなど、目から鱗。マルチタスクって、AとBをパラレルに進行しているわけではなく、AからB、BからAとこまめに切り替えているだけで、その分一方への集中力が途切れ、再度向き合う際に集中するための労力(コスト)が無駄にかかり、結局時間もコストもロスしているんだとか! 

読み終わっていないのに紹介するのもどうなのかと思いつつ、1ページ目から興味深いので、フライングしてお届けしております。

豊かな時間と、集中力を取り戻したいあなた! 一緒に解決策を探ってみませんか?

エディターKINUGASAプロフィール画像
エディターKINUGASA

顔面識別が得意のモデルウォッチャー。デビューから好きなのはサーシャ・ピヴォヴァロヴァ。ファッションと映画を主に担当。

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