10年物のマイヴィンテージは【エバゴス】のバッグ

今日お話ししたいのは10年物のマイヴィンテージ、エバゴスのバッグについてです。“ずっと使える”とか“10年後も使える”はファッション誌におけるキラーワード。限りある予算を鑑みても、サスティナブルな視点からみても、購入したものは長く愛用したい。そんな読者の皆さんに響く言葉であり、私も幾度となく原稿で使用してきた表現です。ただ、なかなか難しいですよね。体型が変わってやむを得ず誰かに譲るものもあるし、持っていはいるけど冬眠状態になったり、出番が多いからこそ壊れてしまったりして、本当にずっと使い続けられるものって少ない。だけどこのバッグは、絶えずスタメンとして出番が多いアイテムです。

エバゴスはデザイナー曽我部美加さんによる日本のブランドで、職人さんの手によりひとつひとつ丁寧にプロダクトが作られています。私はたまたま立ち寄ったシンゾーンで見つけたワンハンドルの筒型バッグを購入。ブラウンのレザーとべっこう調のバイカラー仕様で、かごバッグだけどほっこりしない点に惹かれました。何気ない出合いでしたが、“相棒”と言えるほど10年間ずっと愛用中。ベーシックなデザインだけどひとクセあるからスタイリングのアクセントになるし、レザーとかごというイメージが相反する素材の掛け合わせによって夏でも冬でも違和感なく合わせられるからでしょうか。シーズンレス、シーンレスに登場する、頼もしい存在です。

さらに素晴らしいのは、ズボラな私の扱いにも耐えてくれる丈夫さ！　エバゴスのバッグは家具などに使用される硬く丈夫な"紅籐"を採用しており、こちらのバッグも紅藤がベースとなっているので型崩れすることなく買った頃の佇まいのままです。レザー部分にはもちろん傷が入って、質感も異なりますが、上質なブライトルレザーを使用しているので経年変化がいい味となっている気がします。10年間無理なくずっと愛用できて、20年目もあっという間に迎えられそうな名品。エバゴスはアフターサービスもしっかりしているので、長く愛用できるバッグをお探しの方にぜひおすすめしたいブランドです。