アウトドアの達人に愛用のアイテムを聞く連載「大人のアウトドア定番名品」が始まりました。第1回がスタイリスト金子夏子さん、第2回が写真家の野川かさねさん。普段ぜんぜん山に登らない私ですが、自然を愛する方々のお話はきらめくような楽しさに溢れ、回を追うごとにぐいぐいと惹かれております。そしてアウトドア欲とともに(ややそれを上回る形で)かき立てられているのがそう、物欲。取材の後のポチりが止まりません!
その中からご紹介するのが、ライペンのパッカブルバックパック。2泊3日の国内旅行から1週間のソウル取材まで、めちゃくちゃ活躍してくれました!
国産テントメーカーの作った、軽くてアフォーダブルなバックパック
ライペンRAIZ PACK S¥8,690。容量は20L、背面の長さは41cm。
連載第2回で野川かさねさんが紹介してくださったのは、登山用のバックパック「クロワール35スパイダロン®」(¥22,000)。日本のテントメーカー、アライテントが作る、丈夫で軽量なバックパックのシリーズでした。
野川さんが穏やかな口調で語る“自然の中でのわが身の置き方“について感銘を受けながらテキストを起こし、アライテントのブランドサイトもすみずみまで読んでしまいました。「ヒマラヤでもウラヤマでも」という謳い文句が素敵です。
そこで発見したのが、テントに使われているナイロン生地を使ったパッカブルパック「ライズパック S」。ポケッタブルで、重さはなんと、あっと驚く190g!
立て続けに出張と旅行を控えていた私、アフォーダブルな4桁プライスにも惹かれて即決でポチりました。
たためば存在を忘れるほど軽くなり、広げれば丈夫で大容量
ポケットにしまったところ。体感として空のペットボトルよりも軽く、ぺっしゃんこになります。
まずは海外出張。機内用トートバッグの中に、ポイっと入れて持ち込みました。「ライズパック S」は、雨蓋と呼ばれるジップつきポケットに本体をしまうことができます。素材は30デニールのリップストップナイロン製。これがですね、コンビニ袋なのかな? っていうくらい薄い。たたむとポーチの大きさになり、柔らかいのでぺたんこになる。あまりにも軽いので全く存在を感じませんでした。
中身の図、これに加えて、上着や2泊3日分の着替えも入ります。ぜんぜんヨユー!
バックパックとしての本領を発揮したのは帰りの機内。土産入りの手荷物が増え、待ち時間に仕事もしたい。スーツケースを引きずって、手荷物のトートバッグを肩にかけ、さらにずっしり重いPCとタブレット、資料を持ち歩くなら? 最適解はリュックでしょう。本体が軽いって素晴らしい! しかもさすがテントに使われる素材、薄さはコンビニ袋並みなのに、全然破れないぜ? という……なんでしょうこの安心感。
背中には登山時にウレタンやハイドレーションパックを入れられるポケットつき。タブレットを入れて背板代わりにしちゃいました。荷物の安定性も高い!
登山にも使えるギアならではの快適性!
ベルトやストラップがちゃんとアウトドア仕様。たためるくせに、ペラペラじゃない!
薄くて軽いパッカブルだから、作りは頼りなかったりするのかな……と思いきや、いい意味で裏切られます。バックストラップにはクッションも入っていて、身体に沿うカーブつき。4箇所のユーティリティループがあり、さらに腰にはコンプレッションベルトまで。アウトドア仕様になっているということは、平地でも軽く心地よく持ち歩けるということなのですね、納得です。
ジップつきの外ポケットがあるのも便利です。
20Lといいながら、中身はフレキシブルでもっと広々とした印象。国内旅行で2泊分の着替えや洗面道具を入れてもまだ余裕がある感じです。内部に仕切りがないので無駄なくたっぷり入るのかも。
本体収納用の雨蓋は、ジップつき外ポケットとして使えるし、両サイドには手軽なポケットがあって、チケットやハンカチなどをちょっと入れておくのにも便利です。
両サイドのポケットは、ガムとか切符なんかの"ちょい入れ"に重宝しました
使えるバックパックと旅をしてみて実感したのは、理にかなった実用性の高さと、見る目のある人が選んだだけあるデザイン性の高さ。やはり達人がすすめる名品には間違いがないなあと、感心しきり。
今度はこれを背負って、野川さんがおすすめしてくれた低山や里山を歩いてみたいかも……そんな小さな夢もできました。そんな「俺得」なアウトドア名品連載、次回をお楽しみに(しているのは誰よりも自分です)。