年々、私の中でカーディガンというアイテムが存在感を増しています。それはやっぱり、季節の境目が曖昧になっている昨今の気候のため。日々の寒暖差に、”何を着たら快適に過ごせるだろう”と悩むことが増えました。悲しいかな、無意識のうちに“おしゃれさ”より“快適さ”を重視してしまうことも多いです。そんな気まぐれな気候にも、軽やかに応えてくれるのがカーディガン。羽織るだけで気温調節ができ、装いに柔らかなニュアンスを添えられるので、一枚、また一枚とクローゼットに増えています。
今季も、さっとまとえる頼れる相棒が欲しいと思っていたところ、SPUR編集部内でもファンが多いGALERIE VIE(ギャルリー・ヴィー)のニットシリーズで気になるものを発見。それが、「ファインウール Vネックカーディガン」です。
噂の名品ニットをついに体感

GALERIE VIE(ギャルリー・ヴィー)の「ファインウール Vネックカーディガン」¥47,300。カラーは“グレー”。
2014年の発売以来、人気を誇るギャルリー・ヴィーのファインウールニット。その評判は多方面から聞いていたのですが、カーディガンタイプも発売していると知ってからは、気になる気持ちがMAXに。念願叶って手にしてみると、ふわっと柔らかく、何より軽い!! 地厚なニットは暖かいけれど重たくて肩が凝るのが悩みの種ですが、そんな心配とは無縁の軽やかさ。素材は、オーストラリア原料の上質なラムズウールを使っており、国内に数台だけ残る古い機械で丁寧に編まれているそう。ふんわりと空気を含んだような質感でありながら、しっとりとした温もりが肌に寄り添う着心地はやみつきになります。
着膨れを防ぐ秘密は“深V”にあり!

身長160cmで着用するとお尻がすっぽり隠れるオーバーサイズ。長めの袖がたぷっとたまる感じも可愛い。
デザインは一見シンプルですが、袖を通すと完成度の高さが分かります。シルエットは、ゆったりとしたオーバーサイズ。落ち感のあるラインが肩の力が抜けた大人の余裕を感じさせるので、Tシャツの上にさらっと羽織るだけでも、なんだか絵になるスタイリングに。ヒップが隠れる長めの着丈は、アウター感覚で着られるのもナイス。徐々にトレンドが戻ってきているとウワサの、細身のパンツとも相性バッチリです。
個人的に気に入ったのは、Vネックの開き具合。フロントのボタン位置が低めに設計された深めのVラインのおかげで、デコルテ周りがすっきり。全体的にはゆるやかなシルエットであるにも関わらず、なんだかスタイルアップして見えるんです。これは、着膨れしがちな季節にちょうどいい! ネックレスや、スカーフなど首元のおしゃれも映えそうなデザインです。
応用力が無限大! レイヤードで底力を発揮

手持ちのレザーアウターとレイヤード。丈感がバチッと合って運命的なものを感じました。
カラーは、ホワイト、グレー、ベージュ系の3色展開。それぞれよーく見ると糸に濃淡があり、上質で奥行きのある表情をプラスしていることに気づきます。ベーシックカラーだけど、単調ではない、そんなこだわりにもグッときちゃいました。どれも合わせやすい色味なので、非常に迷いましたが、私のシンプルなワードローブにちょっぴりシャープな印象をもたらしそうなグレーをセレクト。その選択は大正解で、写真をご覧いただければ分かるように、デニムや白TといったMYベーシックをガツンと格上げできました。
ニットの地が厚過ぎないので、トップス感覚でアウターの下に仕込むのもおすすめです。例えば今の時期ならトレンチコートやレザーアウターの中に。季節が進んでもっと寒くなったらウールや中綿のコートのインナーとして。こうして重ね着を駆使して脱ぎ着できるようにすれば、私が頭を悩ませる“温度調節難しい問題”を解決。それと同時に着こなしのアイディアも無限に湧いてくるので、スタイリングのマンネリ打破もできそう!
何を着るか迷っても、とにかくこれを羽織ればいい。そんな頼もしさを秘めたカーディガンです。