真摯な表現者は、夢を見るのカバーイメージ
吉岡里帆×BOTTEGA VENETA

真摯な表現者は、夢を見る

SCROLL

吉岡里帆×BOTTEGA VENETA
真摯な表現者は、夢を見る

マチュー・ブレイジー就任後2シーズン目を迎え、円熟味の増すボッテガ・ヴェネタをまとうのは、快進撃を続ける吉岡里帆さん。ひたすらに、より高みを目指し、自らのクリエーションを追求する。創作へ情熱を注ぐデザイナーと俳優の姿勢が、静かに重なる

日常に寄り添うラグジュアリー

ブークレ素材のセットアップの下に、軽やかに揺れる白いニット素材のスカートをレイヤード。「さりげないけど洗練されていて、いろいろな場所に出かけたくなる服ですね。上質な着心地にも感動しました」。普遍的でありながらも無難にはならない、卓越したセンスが光るデザイン。

ニット¥184,800・スカート¥151,800・下にはいたスカート¥126,500・スカーフ¥159,500・靴¥214,500・バッグ「スモール アンディアーモ」〈H22×W25×D10.5〉¥511,500/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ)

OFFICIAL SITE

革新的なレザーウェアに
胸が高鳴る

デイリーウェアの代名詞であるネルシャツとデニムパンツをヌバック素材で表現し、コレクションでも大きな話題を呼んだルック。「こんな発想があったなんて! 重さがなく暖かで、ストレスフリーな着心地にも意外性があります」。マチュー・ブレイジーの遊び心と、ブランドに受け継がれるクラフツマンシップが見事に融合した。

シャツ¥805,200・タンクトップ¥110,000・パンツ¥770,000/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ)

OFFICIAL SITE

永く、深く愛される
新アイコン

2023年のサマーコレクションで発表されたバッグは、象徴的なイントレチャートにより端正なフォルムを形作り、金属製のノットをあしらった。イタリア語で"さあ、行こう"を意味する名の通り、ストラップの長さを調節してさまざまな持ち方ができるほか、容量も兼ね備え幅広いシーンに対応。人生を共にしたい名作が誕生した。

バッグ「ラージ アンディアーモ」〈H35×W42×D18〉¥957,000/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ)

OFFICIAL SITE

アートピースのような
ドレスをまとう

ボディコンシャスなラインの中に強調的なウエストのディテールなどを取り入れ、彫刻作品を彷彿とさせるデザインに仕上げた。「唯一無二の存在感で、今回着た中でいちばん好きです。背中があいているので自分を追い込まなくてはいけないですが、こんな服が似合う人でいたい」。

ドレス¥588,500・ネックレス¥418,000・バッグ「ミディアム アンディアーモ」〈H24×W32.5×D12〉¥605,000/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ)

OFFICIAL SITE

モダンな女性像を描く
パンツルック

優しげなベージュトーンでクールになりすぎないよう計算された、マスキュリンなパンツルック。「かっこよく、上品。だけどそれが押しつけがましくないのが素晴らしいです。私が持つボッテガ・ヴェネタのイメージを体現している組み合わせだと思いました」。構築的なカッティングのネックラインや、異なる糸を織り合わせた凹凸のある新素材にも注目したい。

シャツ¥319,000・パンツ¥159,500・靴¥176,000/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ)

OFFICIAL SITE

可愛いだけではない
佳麗な花の魅力

花のモチーフがあしらわれたドレスは、あえてもう一枚、透ける素材のドレスを重ねて中の装飾を透過させる。ふわりとヴェールをかけたような仕様により、華やかなディテールが派手な印象にならず品格ある佇まいに。「一枚でも素敵だけど重ねるとさらに美しい。細部に至るまでこだわりを感じて袖を通しただけで感動しました」。クリーンな白と淡い藤色の組み合わせも魅力。

刺しゅうドレス¥2,365,000・ピアス¥66,000/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ)

OFFICIAL SITE

つらいことも浄化してくれる、
パワーのある映画を作りたい

子どもの頃から映画が好きだったというが、「映画にはこんなにすごい力があるんだと教えてくれたのは『ニュー・シネマ・パラダイス』でした」と振り返る。

「初めて観たときは、あまりに感動して涙が止まらなくなってしまって、今でも音楽を聴いただけで涙があふれるくらい好きな映画です。この楽曲を作ったのが、イタリアの作曲家エンニオ・モリコーネで、これまで500本以上の映像作品の音楽を手がけてきた偉大な方なんです。彼のドキュメンタリー映画が、今年日本でも公開されたので観たいと思っています」

「悲しい思い出がプラスのエネルギーに変わったり、つらい経験が浄化されたりするような作品を私も作っていきたい」と夢を語る彼女に、自身の一番の強みはなんなのかを聞いてみた。

「とにかく誠実に、真面目に取り組むところでしょうか。求められたことには120%で返す。オファーしてくださった方に、『この人に頼んでよかった』と思ってもらえるように、実直な思いを仕事ではいつもぶつけていきたいと思っています」

彼女が持つ濁りのない清潔感は、誠実に、ひたむきに生きていることの証しだ。今年1月で30歳に。この先、吉岡里帆は、どこを目指していくのだろう。

「先輩の女性で素敵だなと思う人たちは、形は違えど、皆さんそれぞれに強さがあって、面白い方が多いんです。年齢を重ねていく中で人間味が増すというか、より自由になって、生身の人間になっていく感じ。そしてそのときに核にある、その人らしさみたいなものをちゃんと謳歌している——私もそんな人間になりたいと思っています」

RIHO YOSHIOKA

1993年、京都府生まれ。2013年より芸能活動をスタート。主な出演作品に「あさが来た」「カルテット」「きみが心に棲みついた」「しずかちゃんとパパ」など。2023年夏に主演映画『アイスクリームフィーバー』が公開予定。