大学生時代、滞在した東京の帝国ホテルの地下に、職人の方の靴磨き店が。旅の最終日に、勇気を出して大切なジル・サンダーのブーツを委ねることに。こちらを見ず丁寧に素早く磨く手つきに感動していると、あっという間に品格ある靴に変身していきます。きっと彼は磨いた靴の数だけ多くの人生を見てきたのでしょう。次に差し出すときは、いったいどんな人かと顔を上げてもらえるくらい、このブーツに面白い人生の軌跡を刻んでいこうと決意しました
赤松貴美さん(大阪府/会社員)
photography:Masashi Ikuta<makiura office> styling:Michie Suzuki